研究課題/領域番号 |
22K11659
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
宍戸 隆之 東北学院大学, 人間科学部, 教授 (40331962)
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研究分担者 |
橋元 真央 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (80804153)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 体育 / ICT / SPLYZA motion / 運動有能感 / 形成的授業評価 / 身体情報 / 跳び箱運動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ICTを活用した体育授業を展開することによって、新学習指導要領に示される新しい時代に必要となる資質・能力を育み、学習の成果を自己評価できる教育システムの構築を図るための基礎的な知見を蓄積することを目指す。腕時計型心拍計を活用した体育の実践研究において、その学習成果が明らかにされた。本研究においては、心拍数等の身体情報や得られたデータが何を意味するか、それをどのように改善していくことが学習成果につながるかを子どもたち自身が自己評価し解決できる仕組みを構築する。ICTを活用した自己評価システムの開発と、この学習方法の有用性を検証し、実用性の高い教育システムを開発する。
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研究実績の概要 |
2023年度は、国公立小学校2校、公立中学校1校、義務教育学校1校にて、体育の実践授業を行うことができた。6年生3クラスを対象として走り幅跳びを、4年生5クラス、中学校2年生7クラス、義務教育学校7年生1クラスを対象として跳び箱運動の単元において実施した。対象の全ての単元において、マーカーレス動作分析アプリSPLYZA motionを用いて、技能習得及び動作改善のために、スティックピクチャーによる動作の表示や2画面比較による動作の比較等を通して、児童・生徒の気づきを促す試みを行った。 単元前には、診断的授業評価、運動有能感の質問紙調査を実施し、毎授業後には、形成的授業評価の質問紙調査を実施し、単元後には、総括的授業評価及び運動有能感の質問紙調査を実施した。また、5年生3クラスの走り幅跳びについては、授業前後に記録の測定も行った。さらに、各学校の授業担当教諭が準備した学習カードやLoiLoNoteを通して、授業の振り返りを記述してもらい、その記述内容についても分析の対象とした。 現在までに、全てのデータ処理は済んでいないが、走り幅跳びの授業実践においては、授業前後の記録に有意な向上が認められた。授業時間内に動作撮影や動作解析、また、これらの動画や動作解析結果を基にした児童間の教え合いに時間を要したが、練習時間が少なくなっても、有意な記録の向上が認められたことは、授業成果として挙げられる。なお、この研究の詳細(Incorporating the AI-based Marker less Motion Capture Analysis app in Elementary School Athletics Long Jump Unit)は、2024年9月にイギリスで開催されるBERA Conference 2024 and WERA Focal Meetingにて発表する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、学校現場の体育授業の実践を通して行われる研究であるが、2023年度に実践の協力を依頼していた全ての小中学校で実践することができたため、順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、2023年度に実施した実践研究で得られたデータの分析とその授業成果について論文にまとめることが主な研究となる。特に児童・生徒が記述した振り返りの内容については、児童・生徒が教え合い学び合う様子や技能獲得のための気づきが認められているので、その詳細を分析する予定である。
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