研究課題/領域番号 |
22K11661
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
河野 寛 国士舘大学, 文学部, 教授 (40508256)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 子ども / 幼少期 / 動脈粘弾性 / 心機能 / 動脈粘性 / 体力 |
研究開始時の研究の概要 |
幼少期において心臓や血管は成長し,それに合わせて動脈弾性は低下する。一方,動脈は粘弾性体であるにも拘わらず,これまで幼少期における動脈粘性に関する研究は皆無である。成人においては,加齢に伴う動脈粘性の増加および動脈弾性の低下は,体力を高く保つことで抑制できることがわかっているが,幼少期における動脈の粘性および弾性機能と体力との関連については不明である。そこで本研究では,幼少期における動脈の粘性および弾性機能と体力との関連を明らかにするために,横断的研究並びに4年間の縦断的研究を計画した。そして,発育発達分野において,幼少期の循環器機能と体力の関係に関するエビデンスを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究では,幼少期における動脈粘弾性機能や心機能の変化,およびそれらの関係性明らかにするために,横断研究と縦断研究を実施することとした。令和4年度は,被験者となる幼児および小学生を68名リクルートし,うち35名からすべての測定精度に耐えうるデータを得ることができた。 被験者の特性は,年齢6.7±1.6歳(3~9歳),月齢86.7±18.5ヶ月(47~118ヶ月),身長121.9±10.3 cm,体重23.8±5.0 kg,安静時心拍数80.7±12.1 bpm収縮期血圧93.8±8.2 mmHg,平均血圧68.7±7.2 mmHg,拡張期血圧49.9±6.1 mmHg,脈波伝播速度946.6±127.8 cm/s,左心左心室内径短縮率35.7±4.3%,一回拍出量31.5±7.7 ml,左心室駆出率66.1±5.6%,心拍出量2.50±0.56 L,左心室重量60.5±14.8 mg,動脈粘性1442±559 mmHg・s/mm,動脈コンプライアンス0.15±0.04 mm2/mmHg,βスティフネス4.19±0.66 AU,LF/HF 0.95±0.64 AU(0.15~2.92 AU),nlHF 7.16±1.00 AU(5.07~8.99 AU),であった。 月齢は,左心室収縮末期径(r=0.507),左心室拡張末期径(r=0.507),左心室収縮末期容量(r=0.497),左心室拡張末期容量(r=0.675),一回拍出量(r=0.655),心拍出量(r=0.456),lnHF(r=0.378)と正の相関関係が,安静時心拍数(r=-0.477)と負の相関関係が認められた(いずれもp<0.05)。そのほかのパラメーターとは相関関係が認められなかった。横断研究においては,幼少期において左心室機能と動脈粘性とは関係性が認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度の被験者リクルート数は概ね良好であったが,幼児から小学校低学年程度までが対象ということで,安静時測定に耐えられるだけの十分な環境を整えられなかったため,実際のN数が当初の予定よりも少なくなった。
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今後の研究の推進方策 |
初年度は68名の測定協力者のうち,測定結果が妥当であると考えられる者は35名であった。次年度は初年度にリクルートした子どもを測定するだけでなく,追加でリクルートしてデータの信頼性を高める予定である。
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