研究課題/領域番号 |
22K11669
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
曽我部 晋哉 甲南大学, 全学共通教育センター, 教授 (90388760)
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研究分担者 |
小田 俊明 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (10435638)
秋原 悠 関西大学, 人間健康学部, 特別任用助教 (80913475)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 膝アライメント / 歩行 / 歩行周期 / 内反膝 / O脚 / ウォーキング / 変形性膝関節症 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性膝関節症(膝OA)の危険因子としてO脚やX脚などの膝アライメント(骨の並び方)異常が挙げられる。膝アライメントに異常があると、ランニングのような膝関節への衝撃によって、膝OAのリスクが高まる。研究1では、異なる膝アライメントが両脚・片脚着地時の足底荷重へ及ぼす影響(令和4年度)、研究2では、異なる膝アライメントが歩行及び走行時の足底荷重に及ぼす影響(令和5年度)、研究3では、足底荷重からみた異なる膝アライメントに応じた歩行・走行方法の検討(令和6年度)をテーマに実験を行う。これらを明らかにすることによって、関節疾患に罹患することなく運動に取り組むことが出来ると考える。
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研究実績の概要 |
2022年度は、異なる膝アライメント(正常膝・内反膝・外反膝ための歩行・走行を開発するために、膝に生じる衝撃力を計測する予定であったが、昨今の社会情勢の中、新たな機材の納入時期の大幅な遅延により、既存の装置を用いて2023年度に実施予定であった歩行実験の一部を実施した。歩行は、足の着地動作によって各局面に分類することが出来る(歩行周期)のだが、中でも立脚中期(片脚で体重を支える局面)は、最も膝関節に生じる荷重が大きくなる。そこで、各膝アライメントの被験者を対象(各5名)に、2km/h(低速歩行)、4km/h(通常歩行)、6km/h(高速歩行)時の、歩行周期の各割合を算出し比較した。歩行速度は、トレッドミル(米Scifit社製)で規定し、歩行動作の解析はMac 3 D システム(Motion Analysis社製)を用いて行った。8 台の赤外線カメラを使用して、身体に取り付けた反射マーカーの空間座標をPC に取り込み、リアルタイム動作解析システムEvaRT 5.04(Motion Analysis社製)を用いて解析を行った。各速度における立脚中期の割合を比較した結果、2km/h(外反膝:31.4±1.7% 内反膝:28.0±6.3% 正常膝:28.4±2.5%)、4km/h:(外反膝:31.8±2.4% 内反膝:23.6±6.5% 正常膝:24.9±3.2%)、6km/h(外反膝:26.9±3.8% 内反膝:20.9±5.6% 正常膝:20.9±4.9%) において、各速度とも外反膝の割合が高いことが分かった(p<0.05)。また、外反膝は、立脚中期における左右方向の膝の動揺性も大きく、着地時に膝関節が内側へ移動する動きがみられた。その結果、内側側副靭帯や半月板への負荷も生じるため、動作の改善が必要なのではないかと思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度に研究1「異なる膝アライメントが両脚・片脚着地時の足底荷重へ及ぼす影響」を実施予定であった。しかし、本実験遂行にあたり新規導入予定であった装置がコロナ等を含む昨今の社会情勢の中で、輸入も含め納入時期が大幅に遅延する見込みとなった。そのため、既存の装置を利用して令和5年度に実施予定であった研究2「異なる膝アライメントが歩行及び走行時の足底荷重に及ぼす影響」を令和4年度に実施した。今年度は、昨年度実施予定であった研究1を実施し、令和6年度までの研究期間内に、全ての研究を終了したいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後、研究を遂行するにあたり、国内メーカーの装置を購入する予定である。そのことにより、購入予定の機材を速やかに調達できるため、昨年度実施予定であった研究1を実施したいと考えている。
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