研究課題/領域番号 |
22K11702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
今大路 治之 (中山治之) 香川大学, 医学部, 講師 (80294669)
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研究分担者 |
桑原 知巳 香川大学, 医学部, 教授 (60263810)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | Faecalibacterium / サルコペニア / 腸筋相関 / 筋細胞分化誘導因子 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会を迎えた我が国では、健康寿命の延伸が最も重要な課題である。そのためには加齢に伴い筋肉量や筋力が減少するサルコペニア(加齢性筋肉減少症)に移行させないことが鍵となる。Faecalibacterium prausnitzii (FP)は宿主の栄養吸収、免疫、さらには筋肉などのインスリン感受性組織の代謝にも影響することが報告されており、サルコペニアの予防と治療の標的として期待されている。本研究は、FP菌の筋細胞分化誘導因子を分離同定し、その抗サルコペニア効果を検証する。本研究の成果は、サルコペニア克服に向けた新たな医薬品や機能性サプリメント開発に大きく貢献することが期待される。
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研究実績の概要 |
超高齢化社会を迎えた我が国では、健康的で活動的な老後を迎えるために可能な限り健康寿命を平均寿命に近づけることが重要である。そのためには加齢に伴い筋肉量や筋力が減少するサルコペニア(加齢性筋肉減少症)に移行させないことが鍵となる。次世代プロバイオティクスとして期待されるFaecalibacterium prausnitzii (FP)は宿主の栄養吸収、免疫、さらには筋肉などのインスリン感受性組織の代謝にも影響することが報告されており、サルコペニアの予防と治療の標的として期待されている。本研究では、FP菌が産生する筋細胞の分化誘導因子や代謝活性化因子を同定し、それら因子がどのような分子機構により筋細胞生理に影響を与えるのかを明らかにするとともに、それらの抗サルコペニア効果を検証することを研究目的としている。本年度は、FP菌の培養液中に含まれる筋細胞分化誘導因子を分離・同定する際に用いる活性スクリーニング法の確立を行った。筋分化転写制御因子であるmyogeninプロモーター遺伝子をルシフェラーゼレポータープラスミドPGV-B(ピッカジーンベーシックベクター、東洋紡)にクローニングした。構築したプラスミドPGV-myoをC2C12マウス筋芽細胞に導入し、48時間後にルシフェラーゼ活性を測定した。その結果、myogenin遺伝子の発現誘導剤であるロイシンやFP菌培養上清の添加によりルシフェラーゼ活性の上昇が認められた。また、FP菌以外の腸内常在菌の培養上清についても検討したところ、Bacteroides vulgatusの培養上清もmyogenin遺伝子のプロモーター活性を上昇させることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度の研究実績により筋細胞分化誘導因子を分離・同定する際に用いる活性スクリーニング法を樹立することができたが、FP菌の培養液中に含まれる筋細胞分化誘導因子の分離精製が困難な状況である。誘導因子の収量の問題であるが、早急に来年度解決したい。
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今後の研究の推進方策 |
早急にFP菌の培養液中に含まれる筋細胞分化誘導因子の分離精製を行う。まずは初発検体のスケールアップを試みる。分離精製が困難で収量が顕著に少ない等の問題が発生した場合は、粗抽出画分を使用して計画通りFP菌由来筋細胞分化誘導因子の筋肉細胞内代謝に及ぼす影響を検討する。加齢に伴うサルコペニアの分子機構として、インスリン・IGF-1シグナル不全からmTORシグナル(筋タンパク質合成能)減弱とユビキチンリガーゼ活性(筋タンパク質分解能)亢進による筋委縮やミトコンドリア機能の低下などが挙げられるので、FP菌由来筋分化誘導因子でC2C12マウス筋芽細胞を処理し、mTORシグナル経路の活性化(タンパク質合成活性)やE3ユビキチンリガーゼ活性化(タンパク質分解活性)、およびミトコンドリア機能(MitoTracker色素によるミトコンドリア数や活性化ミトコンドリアの割合、ミトコンドリア活性マーカーであるPGC1αおよびTfamの活性化)を調べ、筋肉細胞に対する直接的な作用の有無を評価する。
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