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抗加齢を目指した新規コエンザイムQ10量制御戦略の確立:神経ステロイドを用いて

研究課題

研究課題/領域番号 22K11713
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関東京工科大学

研究代表者

加柴 美里  東京工科大学, 教養学環, 教授 (80338186)

研究分担者 中村 真男  公益財団法人佐々木研究所, 附属研究所, 研究員 (40632972)
竹腰 進  東海大学, 医学部, 教授 (70216878)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードコエンザイムQ10 / 神経ステロイド
研究開始時の研究の概要

脳でもステロイドが生合成されており,神経ステロイドとして注目されている.しかし,その生理作用には不明な点が残されている.コエンザイムQ(CoQ)は,ミトコンドリア電子伝達系の必須因子であり,抗酸化物質としても重要であるが,加齢で細胞内濃度が低下する.CoQの細胞内量の増強はミトコンドリア機能の維持や抗酸化活性を介して健康寿命延伸に役立つと期待される.しかしながら,サプリメントとして投与したCoQは,脳へは取り込まれにくい.代表者らは,神経ステロイドの新規生理作用として神経細胞内のCoQ量を増強する作用を見出している.本研究は,神経ステロイドを用いた新規CoQ量制御治療戦略の確立をめざす.

研究実績の概要

本研究の最終目標は,神経細胞のCoQ量を増強する新規手法を確立し,健康寿命の延伸に寄与することである.研究代表者は,偶然にではあるが神経ステロイドがCoQ量増強作用を有することを見出した.研究初年度の昨年度には,まず,この現象の確認をおこなった.神経ステロイドの投与により,CoQ量が増加することを確認し,さらに,神経ステロイドの濃度依存性についても検討した.極めて低濃度でも,CoQ量増加効果があることを見出した.また,CoQ量がミトコンドリアでも増強していることを見出した.本年度は,CoQ量増加メカニズムの解明を目指して検討を行った.具体的には,CoQ合成関連遺伝子の遺伝子発現量の解析と,基質である4-ヒドロキシ安息香酸量(4-hydroxybenzoate, 4-HB)の定量を試みた.結果,CoQ合成のfinal stepの酵素の遺伝子発現量には大きな変動がないことを見出した.4-HBの測定については,HPLC-ECDを用いての解析をこころみたが,現在の測定条件では,細胞内の4-HBの測定は,その検出感度から困難であることがわかった.また,4-HB合成の上流の遺伝子発現量解析も行った.結果,複数の遺伝子発現量が顕著に増加していることを見出した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の最終目標は,神経細胞のCoQ量を増強する新規手法を確立し,健康寿命の延伸に寄与することである.研究代表者は,偶然にではあるが神経ステロイドがCoQ量増強作用を有することを見出した.研究初年度の昨年度には,まず,この現象の確認をおこなった.本年度は,CoQ量増加メカニズムの解明を目指して検討を行った.具体的には,CoQ合成関連遺伝子の遺伝子発現量の解析と,基質である4-ヒドロキシ安息香酸(4-hydroxybenzoate, 4-HB)量の定量を試みた.結果,CoQ合成のFinal stepの酵素の遺伝子発現量には大きな変動が認められなかった.4-HBの測定については,HPLC-ECDを用いての解析をこころみたが,現在の測定条件では,細胞内の4-HBの測定は,その検出感度から困難であることがわかった.4-HBの上流の遺伝子量発現解析もすすめており,いくつかの遺伝子発現量に変動があることを確認している.

今後の研究の推進方策

本年度の検討で,4-HBの測定については,HPLC-ECDを用いての解析をこころみたが,現在の測定条件では,細胞内の4-HBの測定はその検出感度から困難であることがわかった.そこで,次年度は,4-HB溶液の濃縮や,あるいは検出手法の変更(蛍光プローブで誘導化し,HPLC-FLで解析するなど)を検討して,4-HBの測定を行いたい.また,4-HB上流の遺伝子発現量に変動が認められた遺伝子については,例えばその遺伝子を高発現させた場合のCoQ量を解析するなどして,その役割の検討をおこなっていきたい.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Method for detecting CoQ10 incorporation in the mitochondrial respiratory chain supercomplex2023

    • 著者名/発表者名
      Kyousuke Sugawara, Seiji Sato, Yuto Tanaka, Akari Nakamura, Akio Fujisawa, Yorihiro Yamamoto, and Misato Kashiba
    • 雑誌名

      J Clin Biochem Nutr

      巻: -

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Transferrin, insulin, and progesterone modulate intracellular concentrations of coenzyme Q and cholesterol, products of the mevalonate pathway, in undifferentiated PC12 cells2023

    • 著者名/発表者名
      Akari Nakamura, Yukina Aida, Mizuho Okamoto, Ayaka Maeda, Ayaka Nagao, Kanae Kitatani, Susumu Takekoshi, Akio Fujisawa, Yorihiro Yamamoto, and Misato Kashiba
    • 雑誌名

      J Clin Biochem Nutr.

      巻: -

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ミトコンドリア呼吸鎖超複合体中のCoQ10定量手法の確立と応用2024

    • 著者名/発表者名
      菅原響介,佐藤誠治,藤沢章雄,山本順寛,加柴美里
    • 学会等名
      日本酸化ストレス学会関東支部会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 神経細胞の分化に伴うコエンザイムQ量変動の解析とそのメカニズムの解明2024

    • 著者名/発表者名
      加柴美里
    • 学会等名
      日本コエンザイムQ 協会研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] レスベラトロール,インスリン,プロゲステロン投与による細胞内コエンザイムQ10量制御手法の確立2023

    • 著者名/発表者名
      Rena Okuizumi, Riku Harata, Mizuho Okamoto, Akio Fujisawa , Yorihiro Yamamoto, Misato Kashiba
    • 学会等名
      日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 神経細胞の分化に伴うコエ ンザイムQ量変動の解析とそのメカニズムの解明2023

    • 著者名/発表者名
      會田有希奈,岡本瑞穂,中村朱里,前田彩華,藤沢章雄,山本順寛,加柴美里
    • 学会等名
      日本コエンザイムQ 協会研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 神経細胞のコエンザイムQ量変動メカニズムの解明2023

    • 著者名/発表者名
      Yukina Aida, Akari Nakamura, Ayaka Maeda, Ayaka Nagao,Mizuho Okamoto, Akio Fujisawa, Yorihiro Yamamoto, Misato Kashiba
    • 学会等名
      日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 神経ステロイド類は,PC12細胞の薬物耐性を増強する2022

    • 著者名/発表者名
      Yukina Aida, Akari Nakamura, Ayaka Maeda, Ayaka Nagao,Kanae Kitatani, Susumu Takekoshi, Akio Fujisawa, Yorihiro Yamamoto, Misato Kashiba
    • 学会等名
      第95回 日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 神経ステロイド類は,PC12細胞のコエンザイムQ(CoQ)量を増加させる2022

    • 著者名/発表者名
      Yukina Aida, Akari Nakamura, Ayaka Maeda, Ayaka Nagao,Kanae Kitatani, Susumu Takekoshi, Akio Fujisawa, Yorihiro Yamamoto, Misato Kashiba
    • 学会等名
      第95回 日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Administration of transferrin, insulin and progesterone increases cellular coenzyme Q levels in PC12 cells2022

    • 著者名/発表者名
      Akari Nakamura, Yukina Aida, Mizuho Okamoto, Ayaka Maeda, Ayaka Nagao, Kanae Kitatani, Susumu Takekoshi, Akio Fujisawa, Yorihiro Yamamoto, Misato Kashiba
    • 学会等名
      Society for Free Radical Research Australasia & Japan Conference
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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