研究課題/領域番号 |
22K11716
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | ノートルダム清心女子大学 |
研究代表者 |
小林 謙一 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 教授 (80434009)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 臓器線維化 / キノリン酸 / 非アルコール性脂肪肝疾患 / 非アルコール性脂肪膵疾患 / トリプトファン代謝 / 肥満 / GAN飼料 / NASH / 肝線維化 / ポリフェノール |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の最大の目的は、トリプトファン代謝産物であるキノリン酸が臓器線維化共通の惹起分子であることを明らかにすることならびにこの病態メカニズムに立脚して臓器線維化を予防もしくは改善しうる食品因子を探索すること」にある。本課題では、トリプトファン代謝異常遺伝子改変マウス、高脂肪・高コレステロール・高フルクトース飼料(GAN飼料)誘導性非アルコール性脂肪肝(NASH)モデルマウスおよび他の線維化惹起疾患モデルマウス、各種培養細胞モデルを用い、本仮説の実験的検証を行う。またこれらの実験系(動物実験系、培養細胞系)を駆使して、臓器線維化を予防・改善する機能性食品成分の探索を実施する。
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研究実績の概要 |
今年度は、非アルコール性脂肪肝(NASH)モデルマウスの各組織における線維化およびその関連因子に及ぼす影響の検討について中心に研究を遂行した。一般的な炎症状態を引き起こす病態モデルである高脂肪・高コレステロール・高フルクトース飼料(GAN飼料)誘導性非アルコール性脂肪肝(NASH)モデルマウスを作製(14週間飼養)し、膵臓・肺・心臓組織を用いて、線維化およびトリプトファン代謝に及ぼす影響について検討を行った。その結果、GAN飼料群では、対照群と比べて、顕著な体重増加や脂肪重量の顕著な上昇が認められ、肥満状態にあると判断した。次に肺や心臓については、線維化に顕著な影響は認められなかった。その上で,血清を用いた生化学的解析を行った結果、血中アミラーゼ値がGAN群で有意に上昇し、膵炎を起こしている可能性が示唆された。そこで、膵線維化を呈している可能性を調べる目的で、膵臓での定量的PCRを行った結果、αSMAとCol1a1の有意な増加が認められ、膵線維化が惹起されている可能性が示唆された。興味深いことに、キヌレニン代謝経路の各酵素遺伝子がGAN群の膵組織で軒並み増加していることが示された。以上の結果より、非アルコール性脂肪肝疾患と非アルコール性脂肪膵疾患(NAFPD)とは密接に関連している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
非アルコール性脂肪肝(NASH)モデルマウスの心臓・肺・膵臓で臓器線維化が起こっているかどうか明らかにすることができた。これらの臓器線維化については、当初の予定に記載されており、これらについては、ある程度明らかにすることができた。したがって、おおむね順調に進展していると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、QPRTノックアウトマウスの膵臓・肺・心臓組織を用いて、臓器の線維化およびその関連因子に及ぼす影響の検討を実施していきたい。具体的には、QPRTノックアウトマウスの膵臓・肺・心臓組織を用いて、組織化学的解析(通常の色素染色・免疫染色法、in situ hybridization 法など)を実施する。また、GAN飼料誘導性NASHモデルを用い、膵線維化とトリプトファン代謝の関係性について詳細に解析する予定である。加えて、キノリン酸蓄積がこれらの臓器における線維化のマーカー遺伝子(α-SMA、Col1a1、Tgfβ)および炎症性サイトカイン(IL-1、IL-6など)の遺伝子発現に及ぼす影響について、定量的PCRを用いて解析する。 また、肝星状細胞HHsteC、膵星細胞HpaSteCを用い、培地にキノリン酸を添加する実験を行ない、線維化誘導に及ぼす影響を生化学的解析や遺伝子発現解析を行ない明らかにする予定である。
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