研究課題/領域番号 |
22K11776
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
杉原 志伸 島根大学, 学術研究院教育研究推進学系, 准教授 (40745915)
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研究分担者 |
宮崎 亮 島根大学, 学術研究院人間科学系, 准教授 (20531908)
江副 智子 島根大学, 学術研究院教育研究推進学系, 教授 (40232954)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 低体重 / 大学生 / 女性 / 包括的教育プログラム / 運動療法 / 包括的プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
日本の若年女性における低体重者の割合は現在までのおよそ20年間、約2割の高値で推移している。低体重は心身の不健康と関連しているが、本人の自覚がないまま放置されていることが多い。低体重への指導方法として、これまで運動指導は低体重の増悪への恐れから積極的には行われていなかった。しかし、近年、一部の低体重者に対して適度な運動は患者の体重や筋力の回復と関連することが報告され始めている。以上より、本研究では低体重の女子学生に対して、体格(体重・骨格筋量)の改善を目的として、食事指導、心理指導を含む包括的運動プログラムを構築することを目指す。
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研究実績の概要 |
日本の若年女性における低体重者(BMI<18.5kg/m2)の割合は現在までのおよそ20年間、約2割の高値で推移している。低体重は身体的、精神的な健康状態と関連しており、適切な指導介入が重要である。 低体重への介入研究として、食事指導や心理指導の報告が散見されるが、運動療法に関する報告はほとんどない。近年、世界的に神経性痩せ症の患者に対して適度な運動は患者の体重や筋力の回復と関連することが報告されていることから、低体重者に対しても運動療法の効果が期待できると考えられる。しかし、運動を行う大前提として、適切な栄養摂取が不可欠であるため、介入プログラムは運動療法のみならず、食事指導や心理教育を含む包括的プログラムである必要がある。 本研究では低体重の女子学生に対して、体格(体重・骨格筋量)の改善を狙いとした、食事指導、心理指導を含む包括的運動プログラムを構築することを目標としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は全16週間、週1-2回配信のオンラインの包括的運動プログラムを32名に実施した。参加者へのアンケートから、1回の配信時間を5-10分程度の短時間に変更し、運動のバリエーション(筋肉トレーニング、ヨガ、ピラティス)を増加させる改変を行った。プログラムへの平均参加率は全体を通じて約7割でプログラムは実行可能なものであると考えられた。 2022年度、2023年度で包括的運動プログラムは合計55名に実施し、プログラム開始前後での評価を行った。プログラム実施後にはBMIの増加を認めた。体組成の評価では骨格筋の変化は認めず、体脂肪率の増加を認めた。食事記録から算出した摂取エネルギーは有意な変化は認めなかった。活動性では総活動量に変化は認めなかったが、座位時間の短縮を認めた。精神的評価ではうつの割合が低下の傾向を認めた。摂取エネルギーや総活動量は各個人で格差が大きいことから、症例数を増加させた上での解析が必要と考えられた。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はプログラム参加数をの90名程度まで増やす予定である。 また、対照群としての運動指導の非実施群への対象者のエントリーを開始し、2群間での比較検討を行う。 2024年5月に海外学会での発表予定、また論文作成を進める。
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