研究課題/領域番号 |
22K11777
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
上地 広昭 山口大学, 教育学部, 教授 (60367084)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ポジティブ心理学 / ウェルビーイング / 強みの活用 / 感謝の手紙 / 三つのよいこと / ポジティブ心理学介入 / 3つのよいこと / スマートフォン / メンタルヘルス / ナッジ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、メンタルヘルスプロモーションのためのナッジ理論に基づくモバイル端末用アプリケーションを開発し、評価することである。具体的には、ナッジ理論のEASTフレームワークに沿って、a) ポジティブ心理学に基づくメンタルヘルスプロモーション行動を促すスマートフォン用アプリケーションを開発し、b) アプリケーションのモニター実験・本格運用によりその有効性を定性的・定量的に評価する。さらに、c) 県内での産官学連携やアプリケーションの無料貸与などを通して、最終的には地域住民の包括的な健康増進にも貢献する。
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研究実績の概要 |
令和5年度は,ポジティブ心理学介入の代表的なエクササイズである「強みの活用」、「感謝の手紙」,および「三つのよいこと」の実施を促すスマートフォン用アプリケーション「ポジティブ・ライフ2」がウェルビーイングの向上に果たす役割について検証した。対象者は大学生および大学院生48名(男子22名,女子26名)であり、介入群と統制群の二群に分け14日間の介入を行った.介入群は,「ポジティブ・ライフ2」を利用して,「強みの活用」,「感謝の手紙」,および「三つのよいこと」の3種類のエクササイズの実施状況について毎日スマートフォンに入力した。「強みの活用」は自分の特徴的な強み5つのうちその日にいくつ活用できたか、「感謝の手紙」は感謝を伝える手紙(電子メールやLINEを含む)をその日に何通出したか、「三つのよいこと」はその日にうまくいったこと(自由記述で最大3つ)について回答した。さらに、その日一日の幸福度を5段階で入力した。介入の結果,ウェルビーイングの中の「エンゲージメント」および「アチーブメント」の得点に関して,介入群において有意な増加が認められた。アプリケーションの満足度については全員が「満足」もしくは「少し満足」と回答した。特に女子においては「満足」の割合が高かった(76.9%)。アプリケーションの有用性については3種類のエクササイズごとにウェルビーイングの向上に役立ったかを尋ねたが3種類とも「役に立った」もしくは「少し役に立った」が大半を占めた。「役に立った」の回答の割合だけをみると男女ともに「三つのよいこと」,「強みの活用」,「感謝の手紙」の順で高かった。このことから,今回対象とした大学生の場合,毎日その日にうまくいったことを回想して頭の中で整理することが特にウェルビーイングの向上に役立つ可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り,令和5年度に,ポジティブ心理学介入の代表的なエクササイズである「強みの活用」、「感謝の手紙」,および「三つのよいこと」の活用を促すスマートフォン用アプリケーション「ポジティブ・ライフ2」を用いた介入の効果検証を行うことができた。多面的に本アプリケーションの実現可能性(Feasibility)を検証した結果,一定の実現可能性が認められ,予想通りの好ましい結果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度の令和6年度も,国内外を問わず多くの学会で広く本研究の成果を発信する予定である.また,それと同時に,今回の介入で明らかになったアプリケーションの問題点を洗い出し今後の改善に役立てる.たとえば,今回のアプリケーションではポジティブ心理学介入エクササイズが三種類のみであったが,対象者の特性に合わせてより多くのエクササイズを準備することで,より大きな介入効果が期待できるのではないかと考えている。
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