研究課題/領域番号 |
22K11862
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
唐沢 浩二 昭和大学, 薬学部, 講師 (90595951)
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研究分担者 |
千葉 正博 昭和大学, 薬学部, 教授 (80286814)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | プレバイオティクス / 相互作用 / 医薬品の吸収阻害 / 栄養サポートチーム / 食物繊維 |
研究開始時の研究の概要 |
プレバイオティクス製品は、便秘改善作用、血糖上昇抑制作用などが注目されており、多くの栄養剤やサプリメントに含有されるようになった。一方、医療用医薬品でプレバイオティクス製品との相互作用が添付文書に記載されているものはない。一部の研究でプレバイオティクスが医薬品の吸収を阻害することが報告されており、医薬品とプレバイオティクスとの相互作用により疾患治療に影響を及ぼす可能性がある。そこで本研究は、薬物動態パラメータ解析を含めた臨床研究と、プレバイオティクスと医薬品の吸収阻害を確認するための基礎研究により、プレバイオティクスと医薬品の相互作用を解明する。
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研究実績の概要 |
本研究の実施状況として、「①後向きコホート研究を行いプレバイオティクス含有栄養剤により薬物動態パラメータが変化する可能性が高い医薬品を抽出」については、2018年4月から2021年12月に昭和大学病院に入院していた症例を調査した。観察項目は、性別、年齢、体重、主疾患、既往歴、喫煙歴、飲酒歴、合併症、血算・生化学検査等の血液検査所見とし、患者の診療録より調査した。どのような薬がプレバイオティクス含有栄養剤と同時投与されているか調査し、特に薬物動態パラメータに影響する医薬品および吸着が考えられる医薬品を抽出した。薬物動態を評価することが困難な重篤な腎障害、肝障害を有する患者、各種疾患の末期患者は除外した。デザインは後ろ向きコホート研究で、プレバイオティクス含有栄養剤投与中の薬物濃度変化(TDM対象医薬品)、薬物に影響する検査値変化をアウトカムとした。研究は、昭和大学における人を対象とする研究等に関する倫理委員会の承認を得て実施した。(承認番号:21-181-A) 対象のプレバイオティクス含有栄養剤を投与していた5665症例からワルファリンを含むTDM対象医薬品を投与していた患者のうち、血中濃度(またはPT-INR)を測定している1134症例を解析した。解析が終了した2症例で血中濃度(またはPT-INR)に影響が見られた。 プレバイオティクスについては、特にキサンタンガムやグアーガム含有のとろみ調整食品が、薬物の血中濃度やワルファリン投与中のPT-INRに強く影響する可能性が示唆された。 このことから、①の臨床データの解析を続けるとともに、「②in vitroでプレバイオティクスへの医薬品の吸着率を解析する。」についての基礎的な研究を、令和5年度に並行して実施していく予定である。 なお、本研究の一部を「第13回日本臨床栄養代謝学会首都圏支部学術集会」にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度実施予定であった「①後向きコホート研究を行いプレバイオティクス含有栄養剤により薬物動態パラメータが変化する可能性が高い医薬品を抽出」について、倫理委員会にて承認後、患者の診療録より調査した。 200症例以上の調査を行う予定であったが、プレバイオティクス含有栄養剤を投与していた5665症例からワルファリンを含むTDM対象医薬品を投与していた患者のうち、血中濃度(またはPT-INR)を測定している1134症例を抽出することができた。これらの症例を引き続き調査していく。 また、調査時にキサンタンガムやグアーガムなどの水溶性食物繊維と医薬品が相互作用をしている可能性が示唆され、研究目標としてのプレバイオティクス含有栄養剤と医薬品の相互作用解析の土台を形成することができた。 順調に臨床データの解析が進んでいることから、令和4年度後半時点で、「②in vitroでプレバイオティクスへの医薬品の吸着率を解析する。」についての基礎的な研究を行うための準備を開始することができた。 令和5年度では、引き続き臨床研究として症例解析を進める。また、基礎研究としての吸着実験は、ワルファリンやTDM対象医薬品とプレバイオティクスを反応させた後、すでに大学・研究室に設置されている遠心機、HPLC、LC-MSMSなどを用いながら濃度を測定していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は順調に進行していることから、当初の予定通り実施していく予定である。 つまり、令和5年度では、令和4年度から開始した「①後向きコホート研究を行いプレバイオティクス含有栄養剤により薬物動態パラメータが変化する可能性が高い医薬品を抽出する。」を継続的に調査し、さらには基礎研究として「②in vitroでプレバイオティクスへの医薬品の吸着率を解析する。」を進めていく予定である。 本研究結果の一部については、令和5年度の「日本臨床栄養代謝学会」や「日本医療薬学会」で研究発表することを目標とする。
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