研究課題/領域番号 |
22K11870
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
藤原 範子 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10368532)
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研究分担者 |
吉原 大作 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00567266)
崎山 晴彦 千里金蘭大学, 生活科学部, 准教授 (30508958)
江口 裕伸 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (60351798)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ALS / 筋萎縮性側索硬化症 / SOD1 / 凝集 / アミロイド |
研究開始時の研究の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、運動神経が選択的に変性する神経変性疾患で、病変部位には封入体が観察される。ALSの原因となるタンパク質の凝集が神経細胞死を引き起こすと考えられているものの、その分子機序は不明である。ALS原因タンパク質の一つであるCu/Zn-スーパーオキシドディスムターゼ(SOD1)の細胞内凝集を促進させて検出しやすくする方法を申請者らは見出した。本研究では、この方法を用いて変異SOD1の細胞内凝集機構の解明と凝集阻害物質の探索を進める予定である。
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研究実績の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)を含む神経変性疾患では、タンパク質の凝集が神経細胞死を引き起こすと考えられているが、その分子機序は不明である。Cu/Zn-スーパーオキシドディスムターゼ(SOD1)はALS原因タンパク質の一つで、その変異体は凝集しやすいことが報告されている。しかし、細胞内でのSOD1凝集体は小さくて観察しにくい欠点があった。また、細胞内凝集とSOD1タンパク質のアミロイド化との関係も未解明であった。 本研究は、申請者が考案した「変異SOD1の細胞内凝集を容易に検出する発現系」を用いて「細胞内凝集に必要な最小SOD1コア配列やアミノ酸残基を決定することで凝集機構を解明し、その凝集を阻害する物質を探索すること」を目的としている。その成果は、ALSを含む神経変性疾患の発症機構解明や治療薬の開発につながると期待される。 2022年度の研究では、当該発現系を用いるとALS変異SOD1は野生型SOD1と比べ細胞内で大きな凝集体を形成し、その凝集体の数が著しく増加することを見出した。さらに、SOD1配列のC末端側を30アミノ酸ずつ順次欠損させたdeletion-SOD1ペプチドを発現させることで、細胞内凝集に必要なN末端側の最小配列とアミノ酸残基を特定することができた。このアミノ酸残基を他のアミノ酸に置換すると、ALS変異SOD1の細胞内凝集が有意に低下することがわかった。つまり、当該発現系を用いると、たった1個のアミノ酸置換でも凝集体形成を左右し、凝集体の有無を検出することができるため、凝集体形成機構の解明に寄与できる可能性があると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
SOD1の細胞内凝集に必要なN末端側の最小配列とアミノ酸残基を特定することができたことから、本研究課題は順調に進捗していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
細胞内凝集の差を検出することができるようになったので、これまでに報告されているSOD1のアミロイドコア配列と同じ領域を当該発現系にて細胞に発現させ、細胞内凝集が起こるかどうかを検討する。さらに、細胞内で凝集するSOD1ペプチドと凝集しないSOD1ペプチドを大腸菌で発現・精製してアミロイド化条件でインキュベートし、SOD1のアミロイド化と細胞内凝集の関係を明らかにしていく。また、変性SOD1に反応するモノクローナル抗体を用いて凝集体中のSOD1が変性しているかどうかを調べ、凝集体形成機構の解明につなげる。凝集阻害薬の開発のために、簡易で効果的なスクリーニング方法を確立していく。
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