研究課題/領域番号 |
22K11899
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
松田 哲直 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (00638984)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 情報消去 / 情報セキュリティ / 情報理論 / 情報理論的安全性 |
研究開始時の研究の概要 |
国家機関や企業、あるいは個人が多くの秘密情報を保持する機会が増えてきている。近年はこれらの情報が、HDDなどの各種の補助記憶装置に保存されていることが多い。 他方、新しい補助記憶装置に秘密情報を移行する際には、古い補助記憶装置を破棄したり、別の情報の保存先として再利用したりすることがある。この際に秘密情報を上書きして消去する必要があるが、補助記憶装置が劣化することを防いだり、短い時間で消去したりするために、上書き箇所数は少ないことが望ましい。 本研究では、この上書き箇所数のような、情報消去にかかるコストがどこまで小さくできるのかという理論限界と、それを達成する消去方法を明らかにする。
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研究実績の概要 |
国家機関や企業、あるいは個人が多くの秘密情報を保持する機会が増えてきている。近年はこれらの情報が、HDDなどの各種の補助記憶装置に保存されていることが多い。他方、新しい補助記憶装置に秘密情報を移行する際には、古い補助記憶装置を破棄したり、別の情報の保存先として再利用したりすることがある。この際に秘密情報を上書きして消去する必要があるが、補助記憶装置が劣化することを防いだり、短い時間で消去したりするために、上書き箇所数は少ないことが望ましい。本研究では、情報消去が必要となる様々な状況に対して、この上書き箇所数のような、情報消去にかかるコストがどこまで小さくできるのかという理論限界と、それを達成する消去方法を明らかにすることを目的とし、2023年度には以下の成果を得た。
秘密情報を保存したHDDのバックアップとして別のHDDにも同様の情報が保存されている場合や、複数の端末で秘密情報を共有する場合には、複数の独立した補助記憶装置に秘密情報が分散している状況となる。このように秘密情報が分散している場合、特に複数の補助記憶装置が同時に参照可能であっても秘密情報が漏えいしないように情報消去することが重要になる。他方、既存研究ではデータ圧縮の圧縮率に対する解析手法が情報消去のコストや消去方法を解析する際に応用できることが示されている。そこで、類似性の高いデータ圧縮モデルとして、情報を複数の記憶装置に分散して圧縮保存する方法について検討し、その圧縮率の理論限界を求めた。ただし、各記憶装置では副次的な情報が使用できると仮定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要において述べた成果は、当初から検討を予定していた分散情報に対する情報消去に関連する成果である。また、情報消去のためにデータ圧縮を検討することも予定していたことから、計画の一部は達成できたと言える。ただし、共有乱数のサイズに制限がある場合や、秘密情報が定常無記憶情報源とは限らない情報源から生起する場合の情報消去に対する検討は引き続き行う必要がある。また、分散情報ではない単一の情報に対する情報消去において、コストの理論限界を達成する消去方法の検討についても引き続き行う必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に得られたデータ圧縮の研究成果を情報消去の問題に応用できないか検討する。これに関連して、引き続き、分散情報に対する情報消去について、共有乱数のサイズに制限がある場合や、秘密情報が定常無記憶情報源とは限らない情報源から生起する場合の検討を行う。また、基本的な単一の情報に対する情報消去において、コストの理論限界を達成する消去方法を明らかにすることを引き続き検討する。
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