研究課題/領域番号 |
22K11903
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 福井工業大学 |
研究代表者 |
大下 福仁 福井工業大学, 工学部, 教授 (20362650)
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研究分担者 |
井上 美智子 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (30273840)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | モバイルロボット / モバイルエージェント / ビザンチン故障 / 個体群プロトコル / 分散アルゴリズム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、多数のモバイルロボットが協調動作する環境において、一部のロボットにビザンチン故障(ソフトウェアのバグや悪意ある第三者の制御により、予期せぬ動作を行う故障)が発生しても、残りのロボットで正常に目的を達成するアルゴリズムの開発を目指す。まず、典型的なロボットシステムにおいて、耐ビザンチン故障アルゴリズムの設計手法を開発する。それに加えて、より高効率・高信頼なアルゴリズムを設計するために、ロボットシステムにどのような能力があればよいかも明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、多数のモバイルロボットが協調動作する環境において、一部のロボットにビザンチン故障(ソフトウェアのバグや悪意ある第三者の制御により、予期せぬ動作を行う故障)が発生しても、残りのロボットで正常に目的を達成するアルゴリズムの開発を目指す。主な成果は以下のとおりである。 (a) グラフ環境における耐ビザンチン故障集合アルゴリズム:ロボットの動作環境をグラフでモデル化し、ビザンチン故障が発生したロボットが存在しても、全ての正常ロボットを1ノードで集合させるアルゴリズムを提案した。本アルゴリズムでは、kを全ロボット数、fをビザンチン故障が発生したロボット数とするとき、k>=9f+8であれば集合を実現することができる。同様の故障耐性を実現する既存アルゴリズムはk>=f+1でも動作するものしか存在しないが、本アルゴリズムはこの既存アルゴリズムより高速に集合を実現できる。 (b) 平面環境における耐ビザンチン故障アルゴリズムの設計手法:平面環境でモデル化されるロボットに対して、位置関数という概念を提案し、位置関数を用いた耐ビザンチン故障アルゴリズムの設計手法を提案した。本手法では、ロボットを位置関数に従って動作させることで、ビザンチン故障が発生したロボットを無視し、正常なロボットでタスクを実現できるようにする。また、代表的な基本タスクである集合・行進・探索タスクに対して本設計手法を適用し、これらのタスクに対する耐ビザンチン故障アルゴリズムを実現した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、典型的なロボットシステムに対する耐ビザンチン故障アルゴリズムの設計手法の開発を目標としていた。成果として、代表的な基本タスクである集合タスクに対して、効率的なアルゴリズムを提案することができた。また、新たな設計手法として位置関数の概念を提案することができた。そのため、順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度も、引き続き、典型的なロボットシステムに対する耐ビザンチン故障アルゴリズムの設計手法の開発を目標とし、さまざまな基本タスクに対してアルゴリズムを検討する。また、ビザンチン故障耐性と高効率性を両立するロボットシステムの解明のため、従来より少ない故障数、環境の強力なサポートなどを仮定したアルゴリズムについて検討を進めていく。
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