研究課題/領域番号 |
22K11947
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
中川 重和 岡山理科大学, 基盤教育センター, 教授 (90248203)
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研究分担者 |
橋口 博樹 東京理科大学, 理学部第一部応用数学科, 教授 (50266920)
橋口 陽子 (小野陽子) 横浜市立大学, データサイエンス学部, 准教授 (60339140)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 正規性の検定 / 正定値カーネル / 標本歪度 / 標本尖度 / 正規性検定 / 統計量分布 / 再生核ヒルベルト空間 / ガウスカーネル |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子データに代表される高次元データが容易に取得できるようになった現在,高次元データに対する解析手法の開発は益々急務になっている.近年,高次元データを取り扱う際に,正定値カーネルを用いた統計手法は大変有効であることが明らかになってきており,本研究においても,特性的正定値カーネルを用い,新たな方法論の構築を目指す.特に,高次元データに対する正規性検定の方法論に焦点をあて,手法の開発に取り組むつもりである.
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研究実績の概要 |
遺伝子データに代表される高次元データの解析に関する解析手法の提案は,益々重要になっている.本研究では,高次元データの特徴を多変量正規分布に従うかどうかで捉えることとし,多変量正規性の検定法を構築することとする.課題は以下の3つに分けられる. 課題0: 特性的正定値カーネルを用いた多変量正規分布の定義と正規性検定の見直しは,高次元データの特性を捉えるために重要な取り組みであり,再生核ヒルベルト空間上での正規分布の定義の再考がその理論的基盤を強化すると考えている. 課題1: 正定値カーネルの違いがMaximum Skewness Discrepancy (MSD) 検定統計量およびMaximum Kurtosis Discrepancy (MKD) 検定統計量に与える影響を明らかにすることは,適切なカーネルの選択に繋がり,高次元データの正規性検定の精度向上につながると期待できる.ガウスカーネルや多項式カーネルなど,様々なカーネルを比較検討することが重要である. 課題2: Maximum Skewness Discrepancy (MSD) 検定統計量およびMaximum Kurtosis Discrepancy (MKD) 検定統計量を新たに定義することは,高次元データの歪度や尖度の情報を活用し,より詳細な正規性の検定が可能となるであろう.これらの新しい統計量の性質を明らかにすることで、高次元データの特性をより深く理解できると考えている. 全体として、高次元データの正規性検定に関する理論的な基盤の強化と、新しい検定統計量の開発は、この分野の発展に大きく貢献すると思われる.これらの課題に取り組むことで,高次元データの特性をより適切に捉えることができ,実践的な応用にも繋がると考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
特定的正定値カーネルによる再生核ヒルベルト空間上での正規分布の定義について再考しいるところであり,よい検定統計量の提案する点で困難に直面しているのが現状である.
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究方向の修正を視野に入れ,楕円母集団での標本相関係数の分布など,従来の統計量分布論と正定値カーネルによる統計推測との関連を探りつつ,研究課題の解決を図る予定である.
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