研究課題/領域番号 |
22K11997
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 山陽小野田市立山口東京理科大学 |
研究代表者 |
山本 眞也 山陽小野田市立山口東京理科大学, 工学部, 講師 (10552375)
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研究分担者 |
嶋本 顕 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 教授 (70432713)
告 恭史郎 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 助教 (40825121)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 行動推定 / ロギングシステム / 自動飼育 |
研究開始時の研究の概要 |
ゼブラフィッシュは生命科学分野におけるモデル動物として様々な実験に用いられており,各研究機関で飼育・繁殖が盛んに行われている.これらは定期的な人手が必要であり,安定した飼育をするための自動飼育システムや,実験において外部からの影響の少ない環境下での主観の入らない定量的な評価システムの実現が期待されている.そこで,本研究では,安定した飼育を目的とした自動飼育システムと定量的な評価を行うための飼育水槽の画像解析によるモニタリングシステムおよびログ情報を用いた機械学習による状態推定・行動推定手法について研究・開発を行う.
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研究実績の概要 |
令和4年度の課題として,(A)画像解析によるゼブラフィッシュの活動のさらなる高精度なロギング,(B)機械学習によるゼブラフィッシュの状態判別と経過予測手法についての研究を行った. (A)については,棲息深度をリアルタイムに計測する手法についての研究を主に行った.特に,研究用飼育で用いる集合水槽装置の構造上,カメラなどの機器を側面に設置することは難しいため,上方に設置したカメラから取得したシルエット画像の画素面積と特徴点間の距離を用いて深度を推定する手法を実装した.結果として,平常時は比較的高い精度で棲息深度を推定可能となったが,水面の波紋や反射に大きく影響を受けるため,色空間をRGBからHSVに変更するなどの改良が必要であると考えている. また,(B)については,予備段階として,姿勢推定および行動推定の実装を行った.動体検出によって得られたログデータを用いて,頭部・重心・腹部・尾部とそれらからなる角度の座標・角度,前回データとの差分による移動ベクトル,棲息深度を特徴量として用意し,姿勢推定では,深度に関する分類である水平・上昇・下降,行動の分類である直進・左折・右折の3x3パタンの姿勢分類を行った.また,時系列データに有意な機械学習 LSTM を用いて,不安行動,競争行動,死亡,その他 の4パタンの行動分類を行った.現時点での行動推定の分類精度は68~79%前後であり高いとは言えない.また,分類数が少ないことや推定に時間がかかるのも問題であり,さらなる改善が必要と思われる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度の課題として設定した(A)画像解析によるゼブラフィッシュの活動のさらなる高精度なロギング,(B)機械学習によるゼブラフィッシュの状態判別と経過予測手法についての研究は比較的順調であったものの,外部発表までには至らなかったため,やや遅延が認められる.
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度の計画は,(B)機械学習によるゼブラフィッシュの状態判別と経過予測手法の考案と実装の続きとして,深度推定手法の改良や姿勢分類や行動分類の見直しを行い,より精度の高い分類が可能となるよう研究をすすめる.また,行動分類に用いたLSTMに変わるより高速に動作する機械学習アルゴリズムを導入し比較検討を行う.また,行動推定結果を用いた行動予測や異常検知の手法について試作を行う. さらに,(C)リアルタイムロギング機構の実装を行うため,これまでの研究成果であるそれぞれの機構をネットワーク接続し,リアルタイムに連携動作するシステムを構築する.
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