研究課題/領域番号 |
22K12010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木崎 一廣 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 特任研究員 (00838766)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | IRS / RIS / LIS / Backscatter / 知能電波反射面 / IoT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、知能電波反射面(別名IRS) を研究者が簡単に検証可能な研究ツールを開発することである。 壁に知能電波反射面を展開することで、本来は壁によって吸収されていた電波を有効利用できるようになるため、電波を用いたデータ伝送や電力伝送の性能を飛躍的に増加させる。 「1. 複数協調動作が可能な知能電波反射面」と「2. 知能電波反射面と協調動作可能な無線アクセスポイント」の実験装置を実現し、その上で動作する「3. 知能電波反射面と既存の無線通信が共存可能なMAC プロトコル」で知能電波反射面を実環境に適用する場合の課題に取り組むと同時に、実験装置の有用性を実証する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、知能電波反射面(別名IRS) を研究者が簡単に検証可能な研究ツールを開発することである。壁に知能電波反射面を展開することで、本来は壁によって吸収されていた電波を有効利用できるようになるため、電波を用いたデータ伝送や電力伝送の性能を飛躍的に向上させる。 「1. 複数協調動作が可能な知能電波反射面」と「2. 知能電波反射面と協調動作可能な無線アクセスポイント」の実験装置を実現し、その上で動作する「3. 知能電波反射面と既存の無線通信が共存可能なMAC プロトコル」で知能電波反射面を実環境に適用する場合の課題に取り組むと同時に、実験装置の有用性を実証する。 2023年度は、知能電波反射面の特性の測定環境として、「1.GNU RadioとSDR(Software Defined Radio)を用いた送信アンテナへの電波発生源と受信アンテナで受信した電波の強度の測定装置」、「2.直交ロボットを用いた受信アンテナの座標位置への移動装置」、「3.知能反射面、SDR、直交ロボットを制御するソフトウエア」を製作しシールドテント内に設置して測定環境を構築した。 送信アンテナから発射した電波を知能電波反射面で反射させ、直交ロボットを用いて受信アンテナを設置した座標位置での受信電波強度が最大になるように知能電波反射面の25個の素子を制御した結果、横方向3cm×17位置、縦方向3cm×17位置の計81位置での受信電波強度が平均で3.03dB、最大で11.5dB上昇した。 各座標位置で、知能電波反射面の25個の素子に与える電圧の組合せにより受信電波強度が最も高くなるように制御している。山登り法で電圧を2、4、8又は16段階で変化させた場合を比較し高速化が可能な4段階で十分であるとの結果を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究者自身がが回路設計、プリント基板設計、部品調達、組立及びソフトウエアの開発を行うため外部要因による遅延が少なく、計画的に推進でき、今回も設計ミスが発生したが迅速に修復できた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに制作した知能電波反射面は無線通信を意識した比較的広い指向性である。 無線電力伝送ではより狭い指向性ビームの形成が望まれる。3次元電磁界シミュレーションを行い狭い指向性ビームの形成に適し、3次元空間でビームの方向を自在に制御できる知能電波反射面を研究する。 狭いビームの形成、3次元空間でのビームの方向制御を考慮すると知能電波反射面の素子数が多くなり制御に時間がかかることが想定される。ビーム形成を素早く制御する方法に関する研究を行う。
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