研究課題/領域番号 |
22K12114
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 会津大学 |
研究代表者 |
荊 雷 会津大学, コンピュータ理工学部, 上級准教授 (30595509)
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研究分担者 |
齋藤 寛 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (50361671)
高田 大輔 福島大学, 食農学類, 准教授 (80456178)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | データグローブ / 動作分析 / 触覚可視化 / 果物収穫 / 桃収穫 / 電子織物 / 機械学習 / 圧力センサ / ウェアラブルデバイス / 果樹園 / 動作認識 |
研究開始時の研究の概要 |
今迄に、データグローブにおいて、圧力検知と動作検知が異なる種類のセンサを利用している為、グローブの構造が複雑になる。それに対して、申請者らは圧力センサだけで、手部の圧力分布と動作を両方とも検知できるデータグローブを提案し、Pressure to Posture Glove (P2P-Glove)と名付けた。期間中に、P2P-Gloveの試作、および桃の収穫訓練のような仕事現場への応用から、P2P-Gloveの実現可能性を明らかにすることである。それにより、新規的な触覚と動作を同時に検知するデータグローブの方式を確立させ、様々な仕事現場や日常生活への応用の広がりに貢献することが期待できる。
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研究実績の概要 |
今までのデータグローブでは、圧力検知と動作検知に異なる種類のセンサーを使用していたため、グローブの構造が複雑になるという課題がありました。これに対して、申請者は圧力センサーだけで掌の圧力分布と動作の両方を検知できるデータグローブを提案し、「Pressure to Posture Glove (P2P-Glove)」と名付けました。本研究の目的は、自己完結型P2P-Gloveの試作および桃の収穫訓練などの作業現場への応用から、P2P-Gloveの実現可能性を明らかにすることです。23年度の研究成果: A.P2P-Gloveの設計:刺繍機を利用した作成プロセスを考案し、グローブの試作時間を10時間から3時間以内に短縮することに成功しました。 B.大量の圧力センサを同時に校正する手法の研究開発:圧力現像材料と画像認識手法より、大量の圧力センサの圧力変化による抵抗値変動の特性曲線を短時間でセンサ毎に検知することができるようにしました。実証テストの結果、校正手法より計測平均誤差を27%から8%まで抑えることができました。 C:自己完結型Gloveの作成: コントローラの最適化より、寸法を50%減らした。 D:桃の収穫訓練よるGloveの性能評価:桃を掴む際の圧力分布を可視化するためのスマートフォン用可視化UIを開発しました。2023年の6月と9月に福島県果物研究所でフィールドテストを2回行いました。テストでは、プロの農家と初心者(学生)が桃を掴む際の掌の圧力分布を数値化および可視化しました。この実験には農家3人、就農者3人が参加し、桃収穫データを収集しました。オフライン処理により、桃を掴む際の掌の圧力分布曲線を可視化表示できるようになりました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画書より、予定した開発が全部完成して、グローブ作成のプロセス改善や効率できな校正手法など、当初に想定できなかった課題に対しても、対応方法の考案より、研究成果の実用性が高めた
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今後の研究の推進方策 |
23年度の研究開発を通じて、データグローブの設計、圧力分布から手の形再現の性能向上、可視化UIなどの課題に意識が向き始め、これらを改善していく予定です: A.データグローブの設計:24年度には、主に以下の二つの側面でグローブの設計を改善する予定です。A1.現在のセンサは導電糸と導電性膜で構成されており、その複雑な構造と装着時の快適性の改善が必要です。23年度には導電糸コーティングの手法を試しましたが、均一にコーティングすることができませんでした。24年度にはピエゾ導電液を用意し、ディスペンサーで液を布に付着させる方法を考案します。A2.グローブ作成プロセスにおいて、導電繊維とコントローラの接続に要する時間が全体の95%以上を占めています。専用コネクタの適用により、グローブの作成時間を大幅に削減することが期待されます。 B.性能向上:新しい圧力センサ、校正方法、および回帰予測手法を統合して、新しいグローブを利用した手の形再現の精度を調査します。 C:三次元UIの開発、および果樹園での桃収穫データの収集: 前年の経験を活かして、今年度の9月に1回で、福島県農業総合センター果樹研究所で、研修を受けた農家さんと職員約6 名の協力を得て、桃収穫の動作記録実験を行う予定です。
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