研究課題/領域番号 |
22K12134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
藤本 貴之 東洋大学, 総合情報学部, 教授 (20373053)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 拡張知能 / 人工知能 / eXtended Intelligence / web3 / web5 / 人工人格 / Artificial Intelligence / XI / AI / 情報メディア / 情報デザイン / 人工生命 / XI/EI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、私たち人間の生活に自然に融合する「人間らしさ」を持ったコンピュータシステムの実現手法として、機械学習等による「汎用人工知能」とは異なるアプローチとして「人工人格(ArtificialPersonality:AP)」を提唱し、その手法とメカニズムの開発を目指す。近年、次世代のAIの考え方として、人間とAIが相補的にクリエイティビティの共創を目指す概念である「拡張知能(ExtendedIntelligence:XI)が提唱されている。本研究課題では、XIのコンセプトを手がかりに、実在の人間が持つ実際の人格のシミュレートに基づいて設計する人工人格を実現する。
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研究実績の概要 |
2023年度は、研究期間の2年目であり、昨年度までの基礎的に基づいてより応用的な研究に取り組んだ。特に、学術雑誌(ジャーナル)として出版されることを前提とした論文発表・研究を行った。本研究課題がテーマとするeXtended Intelligence(拡張知能:XI)は、国際的も萌芽的な取り組みであり、国内ではほとんど研究実績がない。一方で、AI時代・Web3時代を開拓する新しい試みとしてアメリカを中心とした海外では急速に注目を集めているテーマである。そのため、新規的な取り組みとして価値ある研究成果を出すことができたと考える。特に、本研究課題では、eXtended Intelligence(拡張知能:XI)が何を対象とし、どのような取り組みとして社会実装されるのか、ということを知ってもらうための啓蒙的な位置付けの研究と、XIそれ自体の深化と具体化をするための実践的・応用的な研究の二段階で効率的に進めている。その成果は2023年度に出した業績によっても示されていると思う。2023年度は、国際学術雑誌7編、査読付き国際会議論文3編、国内研究会3編という研究成果をであった。国際学術雑誌に掲載されたものの多くが、Scopusなどの著名論文データベースにインデックスされた論文である。 今後も、現在のペースを維持しつつ研究を推進し、XI研究が「ポストAI」研究としてだけでなく、Web3領域へも拡張してゆくものであり、また、Web3時代を迎えるこれからに時代において、重要な視座であることを広く国内外に認知してもらえるように取り組みを進めたいと思う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題は、ポストAI概念としてXI(eXtended Intelligence:拡張知能)を位置付けて取り組んでいる取り組みは広範であり、また新規的なものが多くなりがちである。それは、これまで研究対象として位置付けられてこなかったような事象や現象も研究の対象となっていることを意味する。その意味においてなXIとは、Web3とも紐づいた超学際的な領域であることを意味している。本研究課題は国際的にも萌芽的であるXI研究を開拓するための新しい試みとして取り組まれているが、「現在までの進捗状況」は昨年から引き続き、順調である。研究業績に関しても、国際学術雑誌を中心にコンスタントに出版できているため、概ね順調ということができる。 一方で今後精査と検討が必要な事項もある。それは研究分野としての同定である。幅広い対象・領域で研究を進めているため、論文を発表すべき媒体や学会・研究会などに、該当するものが必ずしも多いとはいえないためである。超学際研究であることを前提として提示した上で論文発表はしているが、分野そのものが完全に合致していると言える媒体・学会があるとは言い難い。さまざまな媒体・学会などで学際研究として発表しているため、場合によっては、その内容が正しく評価されないケースも想定される。より明確な業績提示をしてゆくためにも、XI研究領域の学術分野としての整合性などについても検討してゆきたいと思う。
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今後の研究の推進方策 |
今後(2024年度)の研究の推進方法としては、一昨年・昨年と同様に海外での論文発表を基本として進めてゆく予定である。具体的には2024年10月にポーランドで開催される国際会議「31st International Conference on Systems Engineering」への参加・論文発表を予定している。この学会は、研究課題の主要テーマであるXIに関連したSpecial Sessionを主催する予定である。また、2025年3月にアメリカで開催される国際会議「The 5th International Conference On Applied Informatics and Media Design」への参加・論文発表を予定している。研究推進に関して特に懸念事項はないが、研究課題の最終年度としてより積極的に成果公表を進めたい。 ¥
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