研究課題/領域番号 |
22K12189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
松本 有央 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究グループ長 (00392663)
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研究分担者 |
菅生 康子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究グループ長 (40357257)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脳 / カテゴリー分類 / ニューロン / モデル |
研究開始時の研究の概要 |
人間のカテゴリー分類機能は、生活する上で非常に重要な機能である。しかしながらその脳内メカニズムはまだ分かっていない。申請者は「TE野のニューロン活動が複数の選択性をもち、レザバーネットワークによって、カテゴリー境界の情報処理がおこなわれている」と仮説を提唱する。その仮説を検証するために、TE野とTEO野に複数の電極アレイを埋め込み、ニューロン活動を同時記録する。記録したニューロンデータを基に、レザバーネットワークを構築し、深層ニューラルネットワークと組み合わせたモデルを構築する。モデルの挙動とニューロン活動を比較することで、カテゴリー境界付近の分類メカニズムを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、サルの脳のTE野内におけるカテゴリーの境界付近の情報処理過程を明らかにすることである。本研究では、TEO野とTE野内に複数の電極アレイを埋め込み、カテゴリー境界があいまいなモーフィング画像を用いて、ニューロン活動を記録する。これらのニューロン活動を基に、レザバーネットワークを構成し、深層ニューラルネットと組み合わせてモデルを構成する。モデルの挙動とニューロン活動を比較することで、カテゴリー境界付近での分類情報の処理過程を解明することができる。本研究では、モーフィング画像をサルに呈示したときニューロン活動を記録し、レザバーネットワークによるモデル化を実施する。そのために、以下の3つの課題に取り組む。令和4年度から課題1を実施し、令和5年度と6年度には課題2と3を実施する。 [課題1] ニューロン活動の記録: TE野とその前段階であるTEO野に電極アレイを埋め込んだサルが、呈示された画像がイヌかネコかによってサルの行動を変える タスクを実行中に、ニューロン活動を記録する。研究分担者の菅生康子博士と共同でおこなう。 [課題2] ニューロン活動に基づいたレザバーネットワークの構成: 課題1により記録したニューロン活動を基に、レザバーネットワークを構成する。 [課題3] カテゴリー境界分類の神経回路モデルの構成: 課題2のレザバーネットワークと深層ネットワークを組み合わせることで、モーフィング画像に対するカテゴリー分類の神経回路モデルを構成する。 本年度は、課題1と課題2について研究を実施し、TE野ではカテゴリー学習に従い、ニューロン集団活動が変化するのに対し、TEO野では変化しないことが分かった。深層ネットとの比較をおこない、TE野とTEO野で異なる深層ネットの層が最も似ていることが分かり、国際学会において発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
課題1と2において順調に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は研究計画に従い、課題1、2、3に取り組む。
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