• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

多様な飛行ミッションを実現する高速無人機のための革新的ファジィモデリングと制御

研究課題

研究課題/領域番号 22K12191
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分61040:ソフトコンピューティング関連
研究機関電気通信大学

研究代表者

田中 一男  電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (00227125)

研究分担者 田中 基康  電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50633442)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードスマート制御
研究開始時の研究の概要

本研究では,スマート飛行ミッションを実現する無人航空機のためのファジィモデリングと制御の理論構築および実機実験による検証を行う.
スマート飛行ミッション実現に向けて,無人航空機のダイナミクスをファジィモデルに変換するアルゴリズムの開発と先端制御手法で知られるSum of Squaresに基づく制御系設計手法の開発を行う.実機実験を通して,無人航空機のスマート飛行ミッションの実現可能性を検証する.

研究実績の概要

1年目で提案したファジィモデリング手法を用いて,無人航空機の非線形ダイナミクスのファジィモデルの構築を行った.
高精度のモデルが構築できた反面,無人航空機特有の非線形項の多さがファジィモデルのルール数の爆発的増加を招く結果になった.それにより,制御系設計において数値可解問題として定式化した設計条件がinfeasibleとなることやフライトコントローラでの実装で計算負荷等の問題を生じる結果となった.そこで,高いモデル精度を維持しながら,ルール数の削減を行うことで,制御系設計において数値可解問題として定式化した設計条件がinfeasibleとなることやフライトコントローラでの実装で計算負荷等の問題点の解消に努めた.
ルール数の削減に関しては,いくつかの工夫を導入することにより,モデル精度を失わずに劇的にルール数を削減することができた.ルール数を削減したファジィモデルに基づいた制御系設計を行った結果,数値可解問題として定式化した設計条件がfeasibleとなり,また,フライトコントローラでの実装で計算負荷等の問題を生じないことを予備実験で確認できた.
上記の改善アプローチによって設計された制御器を用いて,北海道十勝地方の大樹多目的航空公園の飛行実験場にて飛行実験を行った.その結果,十分安定した飛行結果が得られた.
飛行ミッションを達成するためには曲線経路を含めて,設定した経路に沿った飛行の実現が必要である.そのため,様々な曲線経路の設定を実現するアルゴリズムの検討を行った.その曲線経路上で定義される誤差システムを安定化する制御系を設計した.北海道十勝地方の大樹多目的航空公園の飛行実験場における飛行実験によって,様々な曲線経路の設定を実現するアルゴリズムの実行可能性および曲線経路上で定義される誤差システムを安定化する制御系設計の検証も行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高いモデル精度を維持しながら,ルール数の削減を行うことで,制御系設計やフライトコントローラでの実装での問題点の解消を実現した新ファジィモデルを用いて,1年目で導出された設計条件を満たすフィードバックゲインを持つファジィ制御器で飛行実験を行った結果,十分安定した飛行結果が得られた.
また,北海道十勝地方の大樹多目的航空公園の飛行実験場における飛行実験により経路設定アルゴリズムの実行可能性を示すことができた.
ただし,姿勢安定化に関しては十分満足する結果が得られた一方で,曲線の経路に関してはその追従性に若干の改善の余地は残った.曲線経路上で定義される誤差システムを安定化する制御系設計に改善の余地が若干残されていると思われる.
次年度はこの点の改善に関しても検討を行う.

今後の研究の推進方策

(1)最終年として,
(a) 無人航空機の非線形ダイナミクスのファジィモデリング, (b)新たに提案した設計条件を用いたモデルベースド制御の有効性, (c)いくつかの飛行ミッションの実現可能性,をシミュレータで検証する.

(2)(1)の結果に基づいて,北海道十勝地方の大樹多目的航空公園内の飛行実験場にて飛行実験を行い,
(a) 無人航空機の非線形ダイナミクスのファジィモデリング, (b)新たに提案した設計条件を用いたモデルベースド制御の有効性, (c)いくつかの飛行ミッションの実現可能性,
を多角的に検討する.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Polynomial Fuzzy Observer-Based Feedback Control for Nonlinear Hyperbolic PDEs Systems2024

    • 著者名/発表者名
      Shun-Hung Tsai, Wen-Hsin Lee, Kazuo Tanaka, Ying-Jen Chen and Hak-Keung Lam
    • 雑誌名

      IEEE Transactions on Cybernetics

      巻: Early Access 号: 9 ページ: 5257-5269

    • DOI

      10.1109/tcyb.2024.3352656

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] A Takagi-Sugeno Fuzzy-Model-Based Tracking Framework to Regulate Heart, Rhythm Dynamics2023

    • 著者名/発表者名
      Jairo Moreno-Saenz, Ying-Jen Chen, Kazuo Tanaka, Jose Luia Aragon, Mario Alan Quiroz-Juarez
    • 雑誌名

      IEEE Access

      巻: 11 ページ: 47223-47235

    • DOI

      10.1109/access.2023.3274809

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Coordinated Flight Path Generation and Fuzzy Model-Based Control of Multiple Unmanned Aerial Vehicles in Windy Environments2023

    • 著者名/発表者名
      Yutoku Takahashi, Motoyasu Tanaka and Kazuo Tanaka
    • 雑誌名

      International Journal of Fuzzy Systems

      巻: 25 号: 1 ページ: 1-14

    • DOI

      10.1007/s40815-022-01390-0

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Descriptor Representation-Based Guaranteed Cost Control Design Methodology for Polynomial Fuzzy Systems2022

    • 著者名/発表者名
      Yu-Hsuan Shen, Ying-Jen Chen, Fan-Nong Yu, Wen-June Wang and Kazuo Tanaka
    • 雑誌名

      Processes

      巻: 10 号: 9 ページ: 1-14

    • DOI

      10.3390/pr10091799

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] A Lyapunov-Based Design of Lateral Dynamics Control for a Smart High-Efficiency Flight Vehicle2023

    • 著者名/発表者名
      Mei, Yamamoto, Yutoku Takahashi, Kazuo Tanaka
    • 学会等名
      2023 International Conference on Fuzzy Theory and Its Applications
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] パラフォイール型飛行ロボットの方向舵トリムおよび横風推定のための外乱オブザーバと経路安定化制御器の設計2023

    • 著者名/発表者名
      高橋佑徳,嶋津樹,山本芽生,田中 一男
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Flying-wing 型無人航空機の経路追従のためのリアプノフ関数に基づく実用的制御法の提案2023

    • 著者名/発表者名
      山本芽生,高橋佑徳,吉井悠人,田中 一男
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] エレボン操舵のみを有する Flying-wing 型無人航空機に対する入力飽和を考慮した 縦方向・横方向ダイナミクスの同時安定化2022

    • 著者名/発表者名
      槌谷 航平, 高橋 佑徳, 田中 基康,田中 一男
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi