研究課題/領域番号 |
22K12203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小塚 裕明 金沢大学, フロンティア工学系, 助教 (80707589)
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研究分担者 |
立矢 宏 金沢大学, 高度モビリティ研究所, 教授 (10216989)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 機械学習 / 人間機械協調 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では食事支援等を対象とし,人の手先動作を補助するロボットと制御方法を開発する.食事動作では,人の意思により手先の動作方向が逐次変わるため,機械学習を用い,動作を学習して手先の軌跡を予測し,これを人の意図する方向とみなして目標軌跡とし,申請者らがこれまで提案してきた動作補助装置を改善して用いることで補助を行う.予測する軌跡は確率分布で表され,任意方向への分布の広がりに応じて手先への補助力の有無大小が調整され,結果的に意図する方向へは動きやすく,そうでない方向には手先の軌跡がそれないように拘束される.これにより,人の意図する方向に動作補助が可能となり,食事支援などへの応用を実現する.
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研究実績の概要 |
本研究では,事故や高齢などが原因で手先や前腕を動かす動作が不自由な患者の動作を支援するために,受動関節を用いて人の動作を検知し,人の動作と協調して補助を行う,パラレル形スキルアシストアームを開発してきた.同装置では,3つあるアクチュエータのうち1つは励磁を切ることで受動関節状態として人の動作を検知し,残り2つを位置制御して位置決めの補助を行う.ただし,補助を行っているときは,アーム姿勢や動作方向により,最適な関節が受動,駆動状態になるようアクチュエータの励磁を入れ替える.これまで,同励磁の切り替え時に振動が生じる問題があった. そこで,これを改善するため,本年度までにアームを小型化して低慣性化した.さらにアクチュエータを電流制御して補助を行うよう改良し,PID制御パラメータの調整を行った.そのうえで,アクチュエータを受動状態に切り替えるときに同関節が振動するため,それを防止するように,励磁を切るときに緩やかに電流値をゼロにするよう改良した. さらに,安定かつ自然な補助を目指し,アーム自重を補償するため,すべてのアクチュエータに自重補償トルクを出力させた.位置制御する駆動状態の関節では,指令トルクに自重補償トルクを付加することで,制御が不安定になる原因の1つである定常偏差を防止した.また,受動状態の関節にも自重補償トルクを付加することで,同関節が自重により不自然に回転することを防止した.以上により,既定の目標軌跡にそった滑らかな動作補助を確立した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実績の概要でも述べたとおり,開発したパラレル形スキルアシストアームにおいて,励磁の切り替え時に振動が生じる問題を解消するため,これまでに,アームの小型化による低慣性化,アクチュエータを電流制御することによる切り替え時の振動抑制を行った.また,アーム自重による操作性の悪化および制御不安定に対応するため,すべてのアクチュエータに自重補償トルクを生じさせることで,アーム自重による受動関節の回転抑制および制御の安定化を図った,以上のほとんどは初年度において計画していたものであり,概ね計画通り進んでいると判断する.
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今後の研究の推進方策 |
まず,軌跡補助へ力制御を組み込む.正常に動作することを確認後,ベイズ線形回帰を行う基礎的方法を確立するため,2次元平面内での人の動作軌跡から人の意図する方向を推定するアルゴリズムを構築する.次に,複数記録した平面上で同じ動作を行う人の動作軌跡をベイズ推定で学習し,逐次,出力点軌跡とその分布を予測し,これらが学習ごとに変化することを確認する.さらに,予測した分布の広がりに応じて,制御パラメータを変化できるようにし,補助の柔軟性を変化させる.以上を行ったうえで,2自由度平面に限定して実際に制御を行いながら,人の意図する方向を推定し,適切に補助できているか確認する.
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