研究課題/領域番号 |
22K12214
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
大石 修士 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (30759618)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Localization / VPS / パーソナルモビリティ / 自律移動 / HRI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,「ヘッドレス」,つまり外界センサや高性能計算機を有しない素体に近いモビリティをどのように自律制御するかという課題に挑戦する.具体的には,搭乗者の所有するスマートフォンやスマートグラス搭載のカメラをその場で外界センサとして利用し,モビリティへの自己位置同定・自律移動機能の付与をOn-the-flyで実現する.また,搭乗者の意図を反映した半自動制御インタフェース開発や,エッジ-クラウド構造による制御システムのスケーリングにも取り組み,生活空間への自然な導入を目指す.
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研究実績の概要 |
本年度は,ヘッドレスパーソナルモビリティの自動運転に向けて地図生成や位置推定などの要素技術を開発した.特に,安定した自己位置推定のため,単眼カメラとIMUを利用した頑健なVisual localization手法の開発に注力した. 本研究では,色付き3次元点群やメッシュモデルに対し単眼カメラ画像を照合し6自由度位置姿勢を求めるDirect visual localizationの開発に取り組んでいる.現在広く用いられているIndirect法では自己位置同定専用の地図(特徴点地図)を必要とするが,本研究で取り組むDirect法は一般的な色付き3次元地図が利用でき汎用性が高い.しかし,これまでに開発したLocalization手法では,高精度な自己位置が推定可能なものの,一時的な失敗による自己位置同定の中断や,高頻度な画像照合による演算コストが問題となっていた. そこで,単眼カメラに加えIMUを利用することで,位置同定の頑健性向上,演算の軽量化を実現した.具体的には,カメラ画像による大域位置同定と並行して,IMUを用いて自己(相対)運動を推定し,大域位置同定結果と融合することで最終位置姿勢を得る.これにより,一時的な大域位置同定の失敗による破綻の抑制や,画像照合の頻度低減による演算の大幅な軽量化を図っている.カメラとIMUはスマートフォン・スマートグラスにも標準搭載されている一般的なセンサであり,搭乗者所有の端末をセンサとして利用した自己位置同定・自動運転の実現に向け開発を継続する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に開発したVisual localization,SLAM技術は,ロボティクス分野のTop会議・国際誌に採択されるなど,その有用性が評価されている.特にVisual localizationは本研究の中核であり,今後開発を予定している自動運転システムの基礎を構築できた.
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今後の研究の推進方策 |
スマートフォン搭載のセンサに開発した位置同定技術を適用しヘッドレスモビリティの自動運転を実現する.備え付けのセンサを有していないモビリティに搭乗者の個人端末を取り付けることで,高コストなセンサセットアップを必要とせず,低廉に自律移動を実現するフレームワークを開発予定である.
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