研究課題/領域番号 |
22K12222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田村 良一 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (20253544)
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研究分担者 |
近藤 朗 鹿児島女子短期大学, 教養学科, 教授 (20826606)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ライフログ / 高齢単身世帯者 / 感性 / 技術受容モデル / サービス / 技術的受容モデル |
研究開始時の研究の概要 |
今日、孤立する高齢単身世帯者の増加が社会的な課題である。加えて新型コロナウイルス感染症対策から新しい生活様式が求められ、生活の自己管理が重要になると考えられる。そのためライフログを利活用するサービスの重要性は増大すると考えられるが、その利用率は低い。本研究では以下の2課題を実施する。 1.当該世帯者の感性に基づくライフログ利活用サービスに対する技術的受容モデルを構築し、ライフログ利活用サービスの評価構造を把握する。 2.構築した技術的受容モデルをもとに、既存のライフログ利活用サービスを調査・分析し、当該世帯者と新たなライフログ利活用サービスのコンセプト共創、ステークホルダーによる評価を行う。
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研究実績の概要 |
今年度においては、主に下記4点について行った。 1)アンケート調査項目の評価 昨年度に作成したアンケート調査で用いる質問文について、アンケート調査対象者と同一属性の7名を被験者として、今後のアンケート調査の実施に向けて、策定した質問文で用いている用語のわかりやすさ、研究者側が想定した質問の意図の伝わりやすさ等の妥当性を目的としたヒアリング調査を実施、修正を行った。 2)アンケート調査の実施 1)の結果をもとに、アンケート調査に用いる質問項目を修正し、民間リサーチ会社を通じてオンラインアンケート調査を実施した。その結果、917名から回答を得ることができた。 3)技術受容モデルの構築 2)の結果をもとに、健康状態などの条件で適さない回答者を除いた601名を対象として、全体、性別、ウェラブルデバイスに対する考え方の違いに基づくグループごとに、共分散構造分析を行い、技術受容モデルの類似点や相違点などを考察した。 4)既存のデバイスやサービスの調査 3)の結果との比較考察の実施に向けて、既存のウェアラブルデバイスや関連するサービスを対象としてデスクリサーチを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画では、技術受容モデルを構成する潜在因子を2グループに分け、今年度は未着手の残り1グループに関連する先行研究の調査、調査項目の収集、アンケート調査項目の作成・検討などを行う予定であった。しかし、昨年度、研究を進める上で、本モデルを構成する潜在因子を2グループに分けることなく、全ての潜在因子について同時に前述した研究内容を進めることにした。そして、今年度の予定どおり、ユーザを対象としたアンケート調査の実施、調査結果に基づく分析を行うことができた。また、来年度に実施予定であった既存のデバイスやサービスの調査を行った。一方、既存デバイスのユーザ貸与に基づく「気づき」の収集については実施できなかった。以上から、当初予定した進捗、研究成果と異なる部分もあるが、凡そ計画通りに進められていると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
技術受容モデルの再分析、精緻化および既存のデバイスやサービスの再調査・分析を行う予定である。併せて、数名を被験者として、ウェアラブルデバイスを貸与、実際に使用してもらい、既存デバイスの貸与の基づく「気づき」を収集する予定である。両者の結果をもとに、望ましいウェアラブルデバイスのあり方について考察し、本研究を纏める予定である。
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