研究課題/領域番号 |
22K12251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
吉野 公三 関西学院大学, 生命環境学部, 教授 (10358343)
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研究分担者 |
猪山 昭徳 独立行政法人国立病院機構大阪刀根山医療センター(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構大阪刀根山医療センター, 研究員(移行) (40645313)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | パーキンソン病 / 睡眠時無呼吸障害 / 脳波 / 心拍数 / 睡眠段階 / 自律神経 / 睡眠ポリグラフ / 非運動症状 / レム睡眠行動障害 / 睡眠 / 無呼吸 / 生体信号解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,パーキンソン病の非運動症状である自律神経障害と睡眠障害の病態生理を睡眠時に計測する生理信号データを詳細に数理解析することによって明らかにすることを目的とする.具体的には,パーキンソン病患者の(1)閉塞性無呼吸イベントに対する自律神経系の応答性,(2)睡眠状態のダイナミックな遷移過程,(3)脳波の不規則性等を詳細に解析する.得られた研究成果に基づいて将来的にパーキンソン病の早期発見に繋がることが期待できる.
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研究実績の概要 |
本研究は,パーキンソン病(PD)に併発する睡眠関連疾患の病態生理を睡眠時生理信号データの数理解析に基づいて明らかにすることを目的とする.今年度は,(1)睡眠脳波状態空間内の5秒間スケールの遷移速度を解析した.その結果,いずれの睡眠段階においても, 遷移期の脳波空間内の状態遷移速度は安定期に比べて統計的有意に速かった.中途覚醒段階では安定期, ノンレム1睡眠段階では遷移期と安定期ともに,レム段階ではレムに遷移した直後の遷移期において,睡眠時無呼吸症候群(SAS)のあるPD患者群の遷移速度がSASのある非PD患者群よりも統計的有意に遅かった. 以上より, SAS患者の睡眠脳波状態空間内の状態遷移速度にPDが影響を与える相は中途覚醒, ノンレム1,レムの各睡眠段階間で異なることが明らかとなった.(2)次に,閉塞性呼吸イベントに対する心拍応答に影響を与える要因として,新たにSpO2低下量の影響を解析した.SpO2低下量は心拍応答に影響を与えるものの,層別に解析した結果,各最低SpO2値レベルにおいて,SASのあるPD患者群の心拍応答量はSASのある非PD患者群に比べて統計的有意に低かった.次に,臨床特性とともに覚醒反応,睡眠段階,SpO2低下量の要因を同時に調整した数量化I類分析の結果,PDの有無の偏回帰係数は統計的有意であることを確認した.さらに,ロジスティック回帰モデルを構築してPDの有無の判別を試みた.その結果,交差検証判別的中率は82%であった.以上より,覚醒反応,睡眠段階,最低SpO2値は閉塞性呼吸イベントに対する心拍応答量に影響を与えるが,これらの要因を調整してもSASのあるPD患者の心拍応答量はSASのある非PD患者よりも低いことが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
睡眠時無呼吸症候群のあるパーキンソン病患者群と非パーキンソン病患者群との間の睡眠時生理信号の変動パターンの違いを解析できたため.
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今後の研究の推進方策 |
パーキンソン病患者と睡眠時無呼吸症候群患者の心拍変動,脳波データ,気流データ,筋電図等の睡眠時生理信号データの詳細な解析をさらに進めるとともに,生理信号の変動パターンを用いた睡眠時無呼吸症候群のあるパーキンソン病患者群と非パーキンソン病患者群の判別モデルを構築する.
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