研究課題/領域番号 |
22K12286
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
三輪 洋靖 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (30367073)
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研究分担者 |
渡辺 健太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究チーム長 (10635808)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 介護 / 従業員 / 行動計測 / タイムスタディ / 自動化 / 機械学習 / サービスプロセス / 行動推定 / 屋内測位 / サービス工学 |
研究開始時の研究の概要 |
介護サービスでは介護人材不足を解決するため、生産性の向上が求められており、新しい技術の導入・活用やサービスの再設計が期待されている。そのためには、サービスプロセスの可視化と技術に合わせた最適化が不可欠と考え、本研究では、用途に合わせた粒度でサービス提供者全体のサービスプロセスを自動で計測するシステムの構築を研究目的とする。具体的には、①介護サービスの設計に求められるサービスプロセスの粒度の調査、②プロセスの計測に必要な行動分類の構築、③サービス提供者の行動推定手法の開発を行い、それらの成果を統合してサービスプロセス計測システムの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、介護サービスを①介護サービスの設計に求められるサービスプロセスの粒度の調査、②プロセスの計測に必要な行動分類の構築、③サービス提供者の行動推定手法の開発を行うことで、介護サービスのサービスプロセスを自動で計測するシステムの構築を目指している。 2023年度は、③サービス提供者の行動推定手法の開発として、2022年度までに計測した介護士の他計式のタイムスタディ、および、屋内測位技術による動線計測を用いた技術開発を行った。具体的には、介護士が一連の業務を行っていた施設内の場所と時間に関する情報を学習データに、タイムスタディで取得した介護士の行動データを教師データとして、機械学習によって介護士の行動を推定した。機械学習としては、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク等を用い、方法を変えながら推定精度の向上を目指した。そして、計測データに含まれていた21種類の行動について、開発した推定手法を用いた精度検証を行った。検証には5分割交差検証を用い、5つの行動候補を推定し、その中に正しい推定結果が含まれた場合を正解とした。その結果、畳み込みニューラルネットワークを使用した場合に最も精度が高くなり、その推定精度は86.5%であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画では、2023年度にサービス提供者の行動推定技術の開発を予定していた。そして、予定通り、2022年度までに取得したデータを用い、サービス提供者の行動推定技術の開発を進めることができた。5つの行動候補に含まれた場合を正解としたが、当初目標であった80%以上の推定精度も上回っており、研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、介護士の行動推定技術の改良として、学習データや機械学習アルゴリズムの組み合わせを検討し、推定精度の向上を目指す。そして、これまでの研究成果を統合し、介護サービスにおけるサービスプロセス計測システムのプロトタイプ開発に注力する。開発にあたり、所属機関内のサービス工学分野、人間拡張、人工知能分野の研究者からも意見を頂き、研究を推進していく。
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