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若年者のヘルスリテラシー向上のための健康教育プラットフォームデザインに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K12302
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分62030:学習支援システム関連
研究機関神奈川大学

研究代表者

飯塚 重善  神奈川大学, 経営学部, 准教授 (40551073)

研究分担者 後藤 篤志  神奈川大学, 経営学部, 助教 (00618522)
嶋谷 誠司  神奈川大学, 経営学部, 名誉教授 (10409980)
石濱 慎司  神奈川大学, 経営学部, 准教授 (20772594)
韓 一栄  神奈川大学, 経営学部, 准教授 (40468799)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワードヘルスリテラシー / 健康情報 / スマートウォッチ / 健康経営 / テクノスポーツ / AR / グループダイナミックス / 人工知能 / パーソナルヘルスデータプラットフォーム
研究開始時の研究の概要

ウェアラブルデバイスによる計測や体力測定等の健康情報を収集し、一元的に管理するパーソナルヘルスデータプラットフォームを用いて、自身の身体の状態を正確に認識し、行動科学に基づいた働きかけによって健康行動を促すとともに、適切な自己健康管理スキルを身に付けることが健康的な生活習慣の確立に結びつく授業をデザインする。これにより、ヘルスリテラシー向上と健康経営の実践に貢献できるスキル教育が実現できる。

研究実績の概要

研究代表者および分担者が所属する大学において,昨年度に引き続き、『健康経営論』にて,健康情報(ライフデータ)から考える視点を身につけることを目的として,受講生一人ひとりにスマートウォッチを貸与し,一定期間(授業期間中の約3カ月間),各自のデータを測定,可視化するアプリーチを試みた.今年度は,“他者との協働による歩行行動の活性化”を目的として,グループダイナミクス導入することとした.学生たちを複数人でのグループに分け,専用のWebアプリを通じて,自身の歩数だけでなく,自グループおよび他グループの歩数合計値も確認できるようにした.さらに,グループ間での歩数競争を促進するため,歩数確認アプリには,生成AIによる,その時点のグループ順位に応じたエンカレッジメントメッセージをユーザーに表示する機能を追加した.その結果,グループダイナミックスや他グループとの競争が必ずしも全てのユーザーにとって同じように動機付けになるわけではないと考えられる状況となった.また,今回の試みでは,ランダムにグループ化したため,グループ内メンバー間のコミュニケーションが不足していたようで,グループダイナミックスを活かしきれていなかったといえる.そして,Webアプリを頻繁に使用することが歩数の増加に直接的な影響を与えなかったことは,単に技術を提供するだけでは行動変化を促すには不十分であることを示唆しており,より個人化されたフィードバックや,具体的な健康目標の設定など,他の要因が行動変化に重要な役割を果たす可能性があると考えられる.
ARスポーツ「HADO」に関しては,HADOが“スポーツ”であることを客観的に表現する必要性があると考え,運動量定量化に向けて,プレーヤーの心拍数を身体活動強度指標「METs」に換算する試みと,プレイヤーの動きを3次元的に捉える(動きの定量化)試みに着手した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

スマートウォッチを導入した一連のカリキュラムについては,昨年度構築・導入できた体制を継続し,さらに,グループダイナミックスや人工知能連動といった新たなアプローチを取り入れることができ,若年層の健康行動促進に向けた知見が得られてきている.
また,ARスポーツ「HADO」の活用についても,運用体制が確立できたことで,体験イベント等の効果測定に向けた環境が整ってきていること,また,プレイヤーの動作を定量的に獲得する試みにも着手でき,その有効活用に向けた取り組みに進むことが出来るフェーズに入ったと考えている.
以上のことから,おおむね順調な進捗だといえる.

今後の研究の推進方策

スマートウォッチを用いた取り組みについては,技術的な要素だけでなく,2年間の取り組みの運営方法も含めアプローチの内容そのものを継続して検討していく必要がある.例えば,行動経済学の一部で,人々の選択や行動を微細に誘導するための方法論として認識されている『ナッジ』,多理論統合モデル(Transtheortical Model:TTM)が挙げられる.これら既往の知見や方法論を採り入れることで,若年層のヘルスリテラシー向上に結びつけていく必要がある.
そしてARスポーツ「HADO」に関する次の取り組みとしては,2年目に試みた「METs換算」は,あくまで推定値であり,その精度はに限界があるともいえる.そこで,プレイ中の,プレイヤーの3次元的な動きを測定し,そのデータを心拍数と組み合わせることで,活動量を一定の精度で数値化(METsに換算)できる可能性があると考えている.例えば,プレイ映像からプレイヤーの位置を捕捉(プレイヤーの移動距離を算出)する方法と,プレイヤーにIoTデバイス(加速度センサ)を装着し,ジャンプの高さや頻度,しゃがむ動作などをセンシングすること等を検討していく必要がある.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] スマートウォッチ利用およびグループダイナミクスによる若年者の運動 習慣向上へのアプローチ2024

    • 著者名/発表者名
      飯塚重善,後藤 篤志
    • 雑誌名

      電子情報通信学会 技術報告 LOIS2023-43

      巻: 123 ページ: 63-68

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ARスポーツ「HADO」の運動量定量化に向けた試み2023

    • 著者名/発表者名
      飯塚重善,後藤 篤志,石濱慎司,韓一栄,武藤幸一,村山 あすか
    • 雑誌名

      電子情報通信学会 技術報告 HCS2023-71

      巻: 123 ページ: 9-14

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 若年者の自己ヘルスケア実践に向けたスマートウォッチ導入の試み(第2 報)2023

    • 著者名/発表者名
      飯塚重善, 石濱慎司,中見真也,後藤篤志,韓一栄
    • 雑誌名

      電子情報通信学会 技術報告 HCS2023-59

      巻: 123 ページ: 13-18

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 大学生を対象とした日常生活における身体活動量および生活習慣について2023

    • 著者名/発表者名
      後藤篤志,石濱慎司,韓一栄,飯塚重善,嶋谷誠司
    • 雑誌名

      神奈川大学 国際経営研究所 ProjectPaper

      巻: 57 ページ: 1-7

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 神奈川大学経営学部における「健康経営論」の成果と課題2022

    • 著者名/発表者名
      石濱慎司,中見真也,飯塚重善
    • 雑誌名

      神奈川大学 国際経営論集

      巻: 64 ページ: 55-70

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] コミュニケーションとアクティビティの誘発を目的としたARスポーツ「HADO」の活用2023

    • 著者名/発表者名
      飯塚重善,後藤篤志
    • 学会等名
      電子情報通信学会 ヒューマンコミュニケーション基礎研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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