研究課題/領域番号 |
22K12333
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
老川 稔 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 准教授 (90725756)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ディスプレイ / 立体 / 点群 / 音波 / 三次元 |
研究開始時の研究の概要 |
点群とは特に立体の形状を表すデータ形式の一つで,無数の点の集合により複雑な立体形状でも比較的単純に表現できる。近年では深度カメラや高性能なスマホカメラの普及により容易に点群データを取得できるようになった。本研究では点群データの特長に特化した立体ディスプレイ装置ならびにデータ処理ソフトウェアを試作開発することで,立体描画装置の可能性と実現性ならび課題について明らかにする。試作するディスプレイ装置の方式として,数百個程度の超音波振動子を格子上に配置した超音波振動子アレイを位相制御することで浮揚させた微小粒子へのプロジェクション方式を用いる。
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研究実績の概要 |
本研究では,点群データ形式で表現される三次元モデルを表示するためのボリュームディスプレイ装置の表示部と制御ソフトウェアの開発を通して,その実現性と課題を明らかにすることを目的としている。ボリュームディスプレイの特徴として,現在主流となっている平面ディスプレイと比較し,奥行き方向情報をより直接的に可視化できることが挙げられる。三次元表示の方法として,微小軽量な粒子を音波浮揚技術を用いて表示空間内を走査させる方式を用いる。 本年度は,当初計画では昨年度(計画初年度)に製作した超音波振動子アレイから構成されるディスプレイ装置ハードウェアを制御するソフトウェアを試作と動作テストを目標としていた。制御ソフトウェアの動作プラットフォームとして当初は一般的なデスクトップPC上からUSBインタフェースを介したSPI信号で超音波振動子アレイを制御していたが,開発効率と今後の点群データ処理における計算負荷とを勘案し,あらかじめSPIインタフェースが搭載されており,かつGPU(Graphics processing unit)も搭載した小型組込み用コンピュータへ移行した。 また,制御ソフトウェアを試作し動作テストを行った過程で,製作したプリント基板上の制御回路部に課題が見つかったため,超音波振動子アレイと制御回路部を含むハードウェア部の構成を見直しプリント基板を含む改版を行った。改版後のハードウェアを使用したソフトウェアを継続して開発中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究実施計画では,本年度までに超音波振動子アレイからなる立体ディスプレイ装置を製作し,その制御ソフトウェアの試作版が開発完了する予定だったが上記の「研究実績の概要」欄に記述した通り,開発プラットフォームの移行とハードウェア部に見つかった問題解決のため構成を見直した影響によりソフトウェア試作版の開発が完了しておらず現在も開発を継続中である。以上の状況から判断して,やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
計画はやや遅れているが,今年度に実施した見直しにより原因となった問題は解決されたと期待できることから,大きな方針変更は行わず当初研究内容に沿って進める。次年度の当初計画では,ハードウェアとソフトウェアを含む装置の性能テストならびに学会発表であるため,遅れ気味の制御ソフトウェアの試作を重点的に進めることで,計画の遅れを戻せるように努める。
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