研究課題/領域番号 |
22K12350
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
|
研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
平林 幹啓 国立極地研究所, 先端研究推進系, 特任教員 (20399356)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 窒素同位体 / 南極 / 雪氷 |
研究開始時の研究の概要 |
南極域の窒素循環は、南大洋の生態系やオゾンホールの生成に深く関わっており、その定量的な挙動の理解は極めて重要である。南極の雪氷中に含まれる窒素化合物(アンモニウムイオン及び硝酸イオン)の分析は、窒素循環の解明に有効な手段となり得るが、いずれも濃度が低く、化合物ごとの窒素同位体の分析は困難である。本研究では、少量の試料で各化合物の窒素同位体比を分析する高度な技術を開発する。また、この開発した技術を用いて、東南極域で採取した雪氷試料を分析し、イオン種ごとの濃度と同位体比から窒素化合物の起源を明らかにし、南半球高緯度地域の窒素循環を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
南極の雪氷中に含まれる窒素化合物(アンモニウムイオン及び硝酸イオン)の分析は、窒素循環の解明に有効な手段となり得るが、いずれも濃度が低いため、化合物ごとの窒素同位体比の分析は困難である。南極の雪氷中に含まれる微量の窒素化合物ごとの窒素同位体比の分析を可能にするため、イオンクロマトグラフを改造して分取イオンクロマトグラフを作成し、対象成分の単離、濃縮の最適化と質量分析計の高感度化を行った。アンモニウムイオンについては、陽イオン用イオンクロマトグラフと分取装置を使用し、アンモニウムイオンの単離、濃縮を可能にするための最適化を行った。硝酸イオンについては、陰イオン用イオンクロマトグラフと分取装置を使用し、硝酸イオンの単離、濃縮を可能にするための最適化を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大部分の項目については計画通りに進捗している。世界的なヘリウムガス供給不足の状況があり、ヘリウムガスを使用する同位体比分析が遅れている。大きく遅れているわけではないため、「やや遅れている」と評価した。
|
今後の研究の推進方策 |
対象成分の単離、濃縮の最適化と質量分析計の高感度化を引き続き行う。いずれの対象成分についても、100ngオーダー以下の窒素量での同位体比分析を目指す。この技術を用いて、東南極域(沿岸の昭和基地から内陸のドームふじ基地にかけての地域)で採取した雪氷試料の分析を行い、窒素化合物ごとの濃度と同位体比を明らかにする。
|