研究課題/領域番号 |
22K12361
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
吉川 尚 東海大学, 海洋学部, 教授 (80399104)
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研究分担者 |
宗林 留美 静岡大学, 理学部, 准教授 (00343195)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 密度勾配-サイズ分画培養法 / 被食―摂餌関係 / ピコ・ナノ植物プランクトン / ナノ・ミクロ動物プランクトン(鞭毛虫、繊毛虫) / 光合成色素分析 / フローサイトメーター / 鞭毛虫 / 繊毛虫 / ピコ・ナノ・ミクロプランクトン / 食物網 / 有機物・エネルギー転送量 |
研究開始時の研究の概要 |
海洋生態系におけるピコ・ナノサイズの微小なプランクトンの重要性が明らかとなって久しいが、プランクトン食物網における被食―摂餌関係を通じたエネルギーの各転送量を定量的に評価した報告例は少ない。本申請研究では、既存の方法を適宜組み合わせた改良法(密度勾配-サイズ分画培養法)を開発し、海水試料中に混在する様々なサイズの餌生物や摂餌者の量・割合を調整して培養することで、各摂餌速度の高精度で確実な測定を可能とする。さらに、開発した改良法を実際の海域(駿河湾)に適用し、その有用性を実証する。
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研究実績の概要 |
本年度は、フローサイトメトリー(FCM)による植物プランクトン各グループの細胞密度の計測精度の向上、光合成色素のHPLC分析とCHEMTAX解析による対象海域における植物プランクトン群集構造の把握、被食速度推定のための培養実験を行った。FCM分析では、赤色蛍光・橙色蛍光・前方散乱光の情報から、ピコ原核藻類(プロクロロコッカス、シネココッカス)、ピコ真核藻類、ナノ真核藻類(クリプト藻類とそれ以外)の計5グループに分けて、細胞数を計測することができた。また、光合成色素のHPLC分析とCHEMTAX解析から、駿河湾沖合域では春の成層形成期(3―4月頃)と秋の成層衰退期(11―12月頃)にブルームがみられ、珪藻類、ハプト藻類6型、クリプト藻類 、プラシノ藻類等で構成されていた。また、原核藻類(プロクロロコッカス、藍藻類)は、成層発達期に比較的多く、外洋的な特徴もみられることが分かった。被食速度推定のための培養実験は2023年11月に、駿河湾の真崎海岸にて表層海水を採取して実施した。採取した海水をプランクトンネットを張った筒を用いて、<5 um(ピコサイズのみ)、<20 um(ピコ及びナノサイズ)、<200 um(ピコ・ナノ及びミクロサイズ)に分画し、2 Lのポリカーボネート製ボトルに分注し、現場水温・太陽光下で培養した。24時間後に、植物プランクトン組成、微小鞭毛虫と繊毛虫の細胞数(蛍光顕微鏡観察)を調べた。昨年度の予備的な実験から、48時間後以降は、繊毛虫と微小鞭毛虫の現存量の変化が不安定となることが分かっているため、培養は24時間までとした。現在、得られた結果について、被食速度の算出等の解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
培養条件を決定するための予備的な実験や現場の化学環境・プランクトン分布状況の把握、各項目の分析方法については順調に進んでいる。培養実験のデータ解析は途中まで進んでいるが、加速する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
概ね順調に進んでおり、今後は培養実験の頻度を増やし、モデル海域(駿河湾沖合域)におけるプランクトン食物網の被食―摂餌関係を明らかにしたい。
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