研究課題/領域番号 |
22K12365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
奈良 英樹 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 主任研究員 (30534490)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 硫化カルボニル / 炭素循環 / レーザー吸収分光法 / 中赤外レーザー吸収分光法 / 現場自動観測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では①中赤外レーザー吸収分光計(mid-IRLAS)の基礎測定能を把握することでCOS計測の高精度・高確度化を行い、②現場観測のための安定性に優れる装置校正用標準ガスの確立を並行して行う。また、①で計測能の高水準化をするmid-IRLASと②で確立する装置校正用標準ガスを用いて現場自動観測システムを開発し、③GCMSによるフラスコ観測と比較並行観測を実施することで、現場自動観測システムの評価を行う。以上、①から③までの課題を順に達成していくことでmid-IRLASを用いたCOSの現場自動観測システムを構築する。
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研究実績の概要 |
中赤外レーザー吸収分光計によるCOS計測について、基本的な装置特性の評価を進めるとともに、GCMSとの並行計測を実施することで、装置の高精度化および高確度化のためには、導入する試料大気の圧力を高度に一定に保つことが必要であることを明らかにした。また、COSの現場自動観測のための標準ガスの整備についても進めており、水蒸気によるシリンダー内表面の前処理の実施がCOSの高圧シリンダー内における安定性に大きな影響を与えている可能性があることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究はレーザー分光計の測定能を評価・改善するために1. システム構成、2. 安定性評価、3. GCMSとの並行計測、4. システム改良という1つのサイクルを繰り返すことで進めてきた。しかしながら、計測結果が非常に大きなばらつきとドリフトを示していたことに加え、各実験からの結果に再現性が乏しく、どのような測定条件を設ければ装置の計測が安定するのかを明らかにするのにほとんどの時間を費やした。最終的には実績概要に記載したとおり、試料大気の圧力の安定化を行うことでばらつきとドリフトを大きく軽減でき、これにより他の因子の影響が数値で見られるようになった。これは、これまでに使用してきた他のレーザー分光計とは大きく異なる特徴として挙げられる。このように、以後のシステム開発を進めていく上で必要となる評価基準を確立することができた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得られた知見をもとに、引き続き最適な装置構成および計測条件を評価決定するとともに、自動標準ガス導入システムの製作を行い、試料大気の連続運転について検討をはじめる。また、高圧シリンダー中でのCOSの安定性について、水蒸気によるシリンダー内表面の前処理がCOSの安定性に与える影響を保存実験を実施し、評価する。
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