研究課題/領域番号 |
22K12373
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
本庶 仁子 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 講師 (80614106)
|
研究分担者 |
一戸 辰夫 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (80314219)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | ゼブラフィッシュ / DNA損傷 / 初期発生 / 放射線影響 |
研究開始時の研究の概要 |
DNA損傷は細胞にとって非常に危険であり、通常速やかに修復が行われ、修復が不可能な場合、細胞死がおこる。申請者は、これまでのゼブラフィッシュを用いた研究により、初期の胚細胞への放射線照射によるランダムで特異性のない障害からの回復後、発生が進んだ後の組織形成期に、主に頭部の細胞が細胞死する現象を見出した。DNA損傷・修復の際、記憶のようなものが残り、細胞分化が起こる過程において細胞死を起こす可能性を示唆している。本研究は、初期発生時におけるDNA修復のいわば「メモリー効果」について、その分子メカニズムの解明と、個体への影響、さらに組織や細胞種による感受性の違いを明らかにすることを目指している。
|
研究実績の概要 |
DNA損傷は細胞にとって非常に危険であり、通常速やかに修復が行われ、修復が不可能な場合、アポトーシスがおこる。申請者は、これまでのゼブラフィッシュを用いた研究により、初期の胚細胞への放射線照射によるランダムで特異性のないDNA損傷からの回復後、発生が進んだ後の組織形成期に、主に頭部の細胞が細胞死する現象を見出した。本研究では、これらの細胞にどのような変化が起こり、どのような影響を及ぼすのか、また、これらの影響は組織または細胞種により感受性が異なるのかについて明らかにすることを目指している。 今年度は、これらの損傷を受けた細胞が組織または細胞種特異的に感受性が異なるのかを明らかにするために、それぞれの細胞が追跡可能にするシステムの開発に取り組んだ。このシステムを使うことにより、受けた変化やその影響を細胞ごとに明らかにすることが可能であると考えている。現在、トランスジェニック個体を育成しているところであり、十分成長し次第、有効に働くかどうか、さらなる改変が必要かどうかについて検討していく予定である。また、DNA 損傷を受けた後の影響を調べるための条件検討を行なっている。今後さらなる検討を行い、どのような影響が残るのかについて明らかにしていきたいと考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これらの損傷を受けた細胞が組織または細胞種特異的に感受性が異なるのかを明らかにするために、それぞれの細胞が追跡可能にするシステムの開発に取り組んだ。このシステムを使うことにより、受けた変化やその影響を細胞ごとに明らかにすることが可能であると考えている。現在、トランスジェニック個体を育成しているところであり、十分成長し次第、有効に働くかどうか、さらなる改変が必要かどうかについて検討していく予定である。また、DNA 損傷を受けた後の影響を調べるための条件検討を行なっている。今後さらなる検討を行い、どのような影響が残るのかについて明らかにしていきたいと考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
細胞が追跡可能にするシステムの開発が有効に働くかどうか、さらなる改変が必要かどうかについて検討していく予定である。また、DNA 損傷を受けた後の影響を調べるための条件検討を行なっている。今後さらなる検討を行い、どのような影響が残るのかについて明らかにしていきたいと考えている。特に細胞の追跡が可能になれば、組織または細胞種特異的な影響についてもさらに詳細に検討していけるものと考えている。
|