研究課題/領域番号 |
22K12376
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山内 基弘 九州大学, アイソトープ統合安全管理センター(馬出地区), 准教授 (60437910)
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研究分担者 |
尾崎 貴恵 九州大学, アイソトープ統合安全管理センター(馬出地区), 学術推進専門員 (80933548)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | DNA二本鎖切断 / DNA修復 / 染色体再編成 / 相分離 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、DSB修復因子の相分離と染色体再編成の関係を明らかにすることを目的とする。具体的には、相分離するDSB修復因子をスクリーニングにより同定後、それらの因子の「相分離不能変異体」を作製し、それをヒト培養細胞に発現させて、染色体再編成の頻度に対するDSB修復因子の相分離の影響を検討する。本研究により、染色体再編成のメカニズムを相分離生物学の観点から説明できるようになる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、53BP1やその他のDNA二本鎖切断(DSB)修復因子の相分離と染色体再編成の関係を明らかにすることである。2022年度は、オンラインプログラムで天然変性領域を持つことが予測されたDSB修復関連因子が、細胞内のDSB部位で相分離するかどうかを調べた。DSB修復関連因子のDSB部位における集積は、正常ヒト網膜上皮細胞RPE-hTERT細胞にγ線を照射後固定して、それぞれのDSB修復関連因子に対する抗体を用いた蛍光免疫染色を行い、蛍光顕微鏡下で斑点状の「フォーカス」として可視化した。相分離阻害剤としては、1,6-ヘキサンジオールや酢酸アンモニウム、スクロースを用い、γ線照射30分前から固定時まで細胞に処理した。この実験の結果、DSB修復関連因子のうち、CtIP、BRCA1、RAD51AP1タンパク質が相分離阻害剤処理時にDSB部位にフォーカスを形成しなくなることがわかった。この結果はこれらのタンパク質のDSB部位への集積に相分離が必要であることを示唆する。さらにCtIPについては、GFP融合タンパク質を発現するベクターを作製して細胞に導入したところ、GFP-CtIPは相分離するタンパク質の特徴である、液滴形成を示した。この結果はCtIPタンパク質が相分離していることを示している。また53BP1に関しては、相分離に必要な領域を欠失した「相分離不能変異体」の発現ベクターを作製中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度の主な計画は、相分離するDSB修復因子のスクリーニングであり、実際に細胞内で相分離するタンパク質を同定することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は以下の方策で研究を推進していく予定である。 1.53BP1については、相分離不能変異体の発現ベクターを完成させ、細胞に導入し、染色体再編成の頻度を調べる。 2.CtIPについては、細胞内で相分離することをOptoDroplet法でも確認する。また天然変性領域の欠失変異体を作製し、相分離に最小限必要な領域を同定し、相分離不能変異体を作製する。 3.BRCA1、RAD51AP1についてもGFP融合タンパク質発現ベクターやOptoDropletベクターを作製し、細胞に導入後、液滴を形成するかどうかを調べる。液滴を形成する場合には、天然変性領域の欠失変異体を作製し、相分離に最小限必要な領域を同定し、相分離不能変異体を作製する。 4.オンラインプログラムで天然変性領域を持つことが予測されているものの、細胞内で相分離するかどうかをまだ調べていないDSB修復因子もあるので、それらの因子についても検討を行う。
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