研究課題/領域番号 |
22K12469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
茂木 博匡 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, 主任研究官 (50701918)
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研究分担者 |
桑江 朝比呂 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, 領域長 (40359229)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 浅海生態系 / 全球分布 / 気候変動 / 浅海生態系面積 / 将来予測 |
研究開始時の研究の概要 |
浅海生態系は気候変動緩和・適応効果に期待がもたれている。しかし同時に、将来的な水温や海面水位の変化などに対して浅海生態系の動態は変化しうる。よって、気候変動による浅海生態系の分布・面積などの変化の予測が重要となってくる。しかし、全球における主要な浅海生態系に焦点を当てた予測はこれまでにないため、将来的に浅海生態系の分布・面積が変化した際に、気候変動の緩和・適応効果にどの程度期待できるのか、という疑問が生じる。そこで本課題では、現況から2100年までの主要な浅海生態系全て(海草藻場、海藻藻場、塩性湿地、マングローブ、サンゴ礁)の分布と面積の将来変化を予測することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、主に浅海生態系(海草藻場、海藻藻場、塩性湿地、マングローブ)の分布・面積変化予測モデルを開発した。 これまでの研究で、各浅海生態系の分布変化にもっとも影響を与える環境因子は、海草と海藻は有光層、塩性湿地とマングローブは海面変位、サンゴは水温であることが分かっている。海草・海藻藻場は、まず昨年度整備した断面二次元の地形データから、各エリアにおける海面から有光層深度までの植生分布幅を求める。次に、全球気候モデルデータから将来の有光層と海面変位を算出し、現況と将来の分布幅の変化率を求めて現況面積に乗じることで、将来の藻場面積を予測できる構造とした。潮間帯の浅海生態系である塩性湿地とマングローブは断面二次元地形データと潮位データから現況の岸沖方向の生態系分布幅を求め、海面変位を考慮することで将来の分布幅を予測できる構造とした。サンゴにおいては、 既往の報告に基づき分布域では「SST(海表面水温)≧30:白化・死滅」、一方で非分布域では「18≦SST<30:新規拡大」を適用した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度は、当初の予定通り浅海生態系の分布・面積変化予測モデルを開発した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、2100年までの浅海生態系の分布・面積変化予測計算と気候変動影響に対する各浅海生態系の応答について解析する。これらの結果を踏まえて、将来的に生態系サービスが期待できるエリアあるいは浅海生態系の維持管理が必要となるエリアの考察を実施する。
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