研究課題/領域番号 |
22K12528
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
村上 学 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (00288309)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 感染症媒介昆虫 / 日本脳炎 / デング熱 / コガタアカイエカ / ヒトスジシマカ |
研究開始時の研究の概要 |
2014年夏に都内を中心としてデング熱国内感染患者が確認され、2019年には修学旅行で訪れた奈良・京都でのデングウイルス感染疑い事例が報告された。今後、国内では新型コロナウイルス感染症収束に伴い人流が増加し、新興または再興感染症の流行が懸念され、国内に生息する日本脳炎ウイルスは増殖動物(豚)の抗体価調査で存在が毎年確認されているが対策の一環となる感染媒介蚊のサーベイランスは患者数の減少により縮小や廃止されている。本研究は衛生害虫(蚊)とウイルスを監視し、過去には国内で十分機能していた感染症予防対策を模倣し、現代に適した対策法を策定する基礎データを収集し、北陸地方で予備検討する。
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研究実績の概要 |
2014年夏にデング熱国内感染患者が確認され、2019年には修学旅行で訪れた奈良・京都でのデングウイルス(DENV)感染疑い事例が報告された。今後、国内では新型コロナウイルス感染症収束に伴い人流が増加し、新興または再興感染症の流行が懸念される。また、国内に生息する日本脳炎ウイルス(JEV)は増殖動物(豚)での抗体価調査で存在が毎年確認されているが対策の一環となる感染媒介蚊のサーベイランスは縮小または廃止される傾向にある。本研究は感染症媒介蚊(ヒトスジシマカとコガタアカイエカを主に)を定点、定期的に捕獲し、DENVやJEV生息分布の有無を調査し、国内に侵入、定着していないか?また蚊発生動向を明らかにし、感染症媒介蚊対策の基礎データを収集、北陸地方で予備検討することで過去には国内で十分機能していた感染症予防対策を模倣しつつ現代に適した対策法を策定するこを目的としている。 本助成により2023年度夏季にコガタアカイエカはドライアイス(二酸化炭素)誘引CDCトラップ、ヒトスジシマカはヒト囮法で採集を実施した。今夏の北陸地方は高温が長期間続き蚊発生源となる水系が枯渇し、蚊発生数は少なく、野外調査は困難であったが蚊発生状況、分布調査とウイルス遺伝子検出および分離を行うために必要な最低匹数以上の蚊は捕獲できた。 現在、採集蚊のウイルス保有状況を調査中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年夏季の北陸は高温が長期間続き蚊発生源となる水系が枯渇し、蚊発生数は少なく、野外調査は困難であったが蚊発生状況、分布調査とウイルス遺伝子検出および分離を行うために必要な最低匹数以上の蚊は捕獲でき、現在、採集蚊のウイルス保有状況を調査中である。 また、本助成申請当初に予定していたヒトスジシマカ捕獲法が予算減額で実施できなかったため代替法(ヒト囮法)で実施しているが当初案での選定場所以外での実施、天候不順により充分な個体数捕獲が困難となり場所変更と追加で時間と労力を要した。 現在、蚊発生状況解析と採集蚊のウイルス保有状況を調査中である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究内容は感染症媒介動物の動態と自然界でのウイルス状況を調査するもので、単年での結果ではなく長期間推移を調査するものであるためデータ蓄積を本年度以降も継続していく予定である。しかし、2024年1月1日に発生した能登半島地震のより蚊捕獲地にも影響が出ており、捕獲地や実施回数に変更とが必要になる可能性があり、対応を進めている。
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