研究課題/領域番号 |
22K12560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 山口県立大学 |
研究代表者 |
阿部 真育 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (50727948)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | リスクマネジメント / 合意形成 / 動物由来感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
感染症は重篤なものほど低頻度、大規模被害という特徴をもつものが多く存在し、こうした低頻度リスクの対策は、問題が顕在化した場合には有効に機能しうるが、普段は直接的に役に立たない場合が多い。 本研究では、既に開発したモデルをベースに、1)災害継続時のどのタイミングで国に救援依頼すべきか、2)災害が終息した際にどの様な優先順位で経済的支援等を行うべきかを推定する数理モデルの開発を行い、災害対策を包括的に支援可能な方法論の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
当該年度においては、宮崎大学産業動物防疫リサーチセンター(CADIC)から提供を受けた牛白血病に関する親牛の遺伝子型と子牛のウイルス量のデータを用いて、昨年度構築した抵抗成牛の抽出方法論の改良を試みた。その成果に関しては、The 13th International Conference of the International Society for the INTEGRATED DISASTER RISK MANAGEMENTにて発表を行った。 さらに、昨年度同様に国内外の獣医師並びに大型家畜育種関係者に対してヒアリングを行うことが出来、インドネシアにおいては、現地から最新のデータを取得出来、国内農場とは異なり離散的かつ小規模な農場の配置に適応した感染症拡大モデルの構築に着手した。 昨年度と同様に、ガジャマダ大学との人的ネットワークを継続することが出来、インドネシアの調査に同行した他大学の獣医師を介して、他国との獣医師ネットワーク構築の可能性も生じたため、感染症の数理モデルの実装に最も重要である現場検証の場の確保を進めることが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
継続的なモデルの精査は必要な状況ではあるが、宮崎大学CADICからのデータ提供も滞りなく行われ、口蹄疫以外の危機管理モデルの構築が順調に進み、研究成果の公開も実施できている。 さらに、国内とは家畜の飼養形態が大きく異なるが、口蹄疫の流行が見られる国外における人的ネットワーク構築やデータの取得も継続して実施できている。国外においても口蹄疫以外の感染症への適用可能性を同時に検討し始めているため、モデルの拡張可能性の実現や現場検証の場の確保に関して非常に高いレベルで研究を進められている。
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今後の研究の推進方策 |
構築したモデルの精査は現場との十分な協議を通して継続して行うと共に、危機管理モデルの検討も継続して実施する。 モデルの精査や拡張のために必要不可欠な人的ネットワークの構築とヒアリングに関しては、動物由来感染症の種類に問わず国内外双方において継続的に行う。 但し、研究材料が感染症であるが故に、大規模な感染症災害が生じた際には、現地対応者にとっての優先順位は災害対応が最も高くなると共に、国外渡航の制限も厳しくなると考えられる。そのような状況の発生可能性を常に考慮し、現地との連絡交換を密に行いながら研究を進めることとする。
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