研究課題/領域番号 |
22K12566
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
兼重 努 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80378439)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 跨省民族 / 協同関係 / 競合関係 / 横の関係 / 地方行政区画 / 民族集団 / 民族主義 / 地域主義 / 中華人民共和国 |
研究開始時の研究の概要 |
現代中国では省・自治区を地方行政区画の頂点とする縦割りの行政システムをとっており、地域(省・自治区)を単位とした、民族集団の分断化(地域主義)が進んでいる。その一方、民族ごとの一体化やアイデンティティを強調する民族主義も存在する。ひとつの民族集団が複数の省(自治区)を跨いでいる跨省民族の場合、分断化(地域主義)に向かおうとする流れの中、どのようにして省域を越えて協同し、いかなる形で民族内部での統合(民族主義)を実現しようとしてきた/いるのだろうか? 本研究の目的は、3省に分断されているトン族の事例をもとに、この問いに答えることである。
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研究実績の概要 |
令和5年度は中国大陸における実地見聞の再開を予定していたが、中国大陸の状況がコロナ禍の前と後で大きく変わってしまったことに鑑み、即時の再開は難しいとの判断に至った。そこで代替策として台湾の学術機関・図書館に赴いて文献資料の収集を行い、コロナ禍前の時点で収集済みの文献資料と併せて整理・分析を行うことにより研究を進めることとした。 令和5年度に主に取り組んだのは、トン族の人々が組織している非営利社団組織(2つの組織)に関する資料整理・分析である。この2つの組織は行政機関からの批准を経て設立され合法的な団体で、会長・副会長・顧問は省クラスの官僚や大学教授等(いずれもトン族)から構成されている(2つの組織はメンバーが一部重なっている)。トン族は3つの省に跨って居住する跨省民族である。上記の2つの組織がそれぞれ行ってきた[省境を越えた協同と民族内部の統合に向けた諸活動]に着目し以下の3点について考察した。 (1)2つの組織の基本状況(会則、方針、沿革、構成メンバーについて、など)。 (2)2つの組織の主な活動(国家が繰り出す諸政策のうち、どの政策とジョイントすることにより、省境を越えた協同やトン民族の内部統合をどのような形で実現しようとしてきた/いるのか、それらの活動はどの程度の成果をあげているのかについて、など)。 (3)トン族は自民族全体を統合する文化的象徴を持たなかった。このような現状に対し、2つの組織はトン民族を統合するための文化的象徴をどのような手段によって、どのような形のものとして創成しようとしてきた/いるのか、それはどの程度の成果をあげているのかについて、など。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度はコロナ禍の影響で中国大陸(ならびに台湾)への渡航は全く実施できなかった。そのためコロナ禍前に収集済みの資料の分析にシフト・注力せざるを得なかった。 令和5年度はコロナ禍による渡航制限は解除されたものの、現時点では中国大陸における実地見聞の即時再開は難しい状況と聞いている。そこで代替策として台湾の研究機関・図書館を訪れ文献資料の新たな収集を行い、コロナ禍以前に収集済みの文献資料と併せて整理・分析することにより研究を進めることとした。台湾においては日本国内では入手が難しかった文献資料を入手することができ、一定の成果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、状況が整うのを待って中国大陸における実地見聞を再開させたい。もしそれが難しいようであれば、台湾において新たな文献資料の収集に注力することも含め、文献研究を主体とした形で進めていく。
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