研究課題/領域番号 |
22K12567
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 国際ファッション専門職大学 (2023) 京都大学 (2022) |
研究代表者 |
直井 里予 国際ファッション専門職大学, 国際ファッション学部, 講師 (50757614)
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研究分担者 |
小泉 順子 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (70234672)
櫻田 智恵 上智大学, 総合グローバル学部, 助教 (90808304)
佐治 史 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携研究員 (80883719)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 残留日本人 / ライフヒストリー / ドキュメンタリー映画 / タイ / 地域研究 / ドキュメンタリー |
研究開始時の研究の概要 |
戦前・戦中にタイに渡り、あるいはタイで生まれ育ち、戦後タイに残り、今もタイに暮らす人々(以下、タイ残留日本人)がいる。 本研究では、バンコクに在住する6名の残留日本人を対象としたドキュメンタリー制作を通じ、これまで殆ど詳らかにされることのなかったタイ残留日本人の戦後の経験を、(1)タイ残留日本人のライフヒストリーと(2)ビジュアル(映像)アーカイブ資料から明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、戦前・戦中にタイに渡り、あるいはタイで生まれ育ち、戦後タイに残り、今もタイに暮らす人々(以下、タイ残留日本人)を対象としたドキュメンタリー制作を通じ、これまで殆ど詳らかにされることのなかったタイ残留日本人の戦後の経験を明らかにすることが目的である。具体的には、(1)残留日本人及びその家族へのインタビュー調査を通じて彼らのライフヒストリーを聴き取り、(2)ビジュアル(映像)アーカイブ資料を組み合わせたドキュメンタリー映画を製作することで、タイ残留日本人が戦後、いかなる経験をしてきたのかを、明らかにすることにある。 2年目は、タイへ渡航し、バンコクに在住している残留日本人の現地調査を行い、ビデオカメラによるライフヒストリーの語りを記録した。そして、撮影した映像の分析を通し、タイ残留日本人が、タイでどのように新たな関係を築き、何を拠り所として生活を送っているのか、バンコク日本人学校の同窓会やタイ日本人会、日本人納骨堂での慰霊祭などの行事を通して、在留日本人や日系タイ人はどのようなコミュニティを形成しているのかを考察した。 また、残留日本人の所有する写真などの映像資料を撮影時に記録し、各時代を象徴する被写体(ヒト、モノ、イベントなど)を選んでもらい、なぜそれらが重要だったのか、どのような主観的な意義があるのか、ナレーションとともに記録しながら、タイ残留日本人に関する文献調査、ビジュアル(映像)アーカイブ資料の整理及び編集作業を行った。さらに、研究会を4回行い、個人発表およびディスカッションを行うことで、タイ残留日本人をめぐる戦後史に関する考察を深めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、コロナ感染が落ち着き、タイへ渡航することが可能となり、現地調査および撮影を行い、現地調査を進めた。また、国内に暮らすタイ残留日本人の調査も同時進行で行うことが可能となった。
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今後の研究の推進方策 |
映像をまとめ、ドキュメンタリー映画を作成し、バンコクで上映会を開催する。上映後の残留日本人を交えたディスカッション(対話)から、バンコクに暮らす日本人やタイ人との意見交換を行うことで、考察を深める。 また、タイ地域研究者とタイ映画研究者による共同研究を通し、残留日本人らの戦中・戦後の歴史的経験の語りと現在の生活を写真資料と映像などのビジュアルデータと文献資料を用いて記録・(再)解釈し、映像が捉える日本人たちの肉声や姿や背景に映る社会を通して、残留日本人の経験の語りを読み解きながら、日タイ関係の歴史的変遷を提示し、文章と映像にまとめて発表する。
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