研究課題/領域番号 |
22K12574
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
石川 真作 東北学院大学, 地域総合学部, 教授 (20298748)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 文化人類学 / 移民 / トランスナショナリズム / ネットワーク / フィールドワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ドイツ在住トルコ系移民各世代の、トルコとドイツ双方での動向を現地調査することにより、第1世代が築き上げたトランスナショナルなネットワークやリソースをどのように活用し、さらに次世代にどのように継承しようとしているのかを捉える。それによって、国際環境の変化、生活状況の変化、世代の進行によって、移民の行動様式はどのように変化するかを明らかにし、グローバル化の進行に伴うヒトの流動の最新状況を捉えることを目的とする。
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研究実績の概要 |
1960年代から始まったイスラーム世界からヨーロッパへの移民について、第1世代の多くがリタイアし第2、第3世代への世代的移行が見られる状況下で、一部が出身地で多くの時間を過ごす傾向が見られる第1世代と第2世代以降の世代的継承とトランスナショナリズムを現地調査によって明らかにしようとするのが本研究の目的である。 2023年度は、夏のバカンス期にトルコに滞在するドイツ在住トルコ系移民を対象とした現地調査を中心に数次の現地調査を行った。8月までの在外研究期間中に、以下の内容で調査を行った。5月にはアンカラにて、6月にはコンヤにて、資料収集を行った。また、6月にはドイツのデュースブルク市においてインフォーマントの訪問と移民団体および自治体の関連機関における聞き取りを行った。7月前半には、東部ヴァン県においてインフォーマントの出身地を訪問、7月末から8月初めにかけてはドイツから夏のバカンスに訪れたインフォーマントを訪問し、出身地の親族との相互行為を観察した。8月の中旬には、ドイツから帰国しマルマリスに在住する宗教的マイノリティの宗教的職能者であるインフォーマントが中部山岳地帯の出身地を訪問する機会に同地を訪問し、トルコおよびヨーロッパ各地から夏季のみ人々が出身地に集結し儀礼を行う様子を観察した。 3月には、昨年度黒海地方において着手した日本への移住労働者を対象とした調査を、埼玉県および愛知県、岐阜県において行った。 これらの調査を通して、トルコとドイツおよび日本を行き来しながら生活空間を構築する移民の動向について多くの具体的な知見を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度の後半から2023年度の前半にかけて行った調査によって、研究計画時に調査対象として想定したすべてのインフォーマント家族を対象とした調査を行うことができた。加えて、他のインフォーマントを対象としたインタビューにより、想定していなかった要素を見出すこともでき、研究計画に即した研究遂行ができていると考える。 さらに、昨年度行った日本からの帰還移民対象の調査に関連して、日本在住のトルコ出身者を対象とした調査にも着手することができ、地域間の比較研究の可能性が現実的になったと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる2024年度は、これまでインタビューしたインフォーマントを再訪しての補足調査と、新たに着手した日本在住のトルコ出身者対象のインタビュー調査を軸に研究を継続する。 ドイツ在住のトルコ系移民については、ひとつの家族においてトルコ在住の親族の死去や第2世代のステータスの流動などライフステージの転換期にあるように見られるため、この家族をドイツおよびトルコに訪ねて再調査する必要性を感じている。 日本在住のトルコ出身者については、2023年度中に愛知および岐阜において予備調査を行い、数名にインタビューの承諾を得たので、随時インタビュー調査を実施する予定である。また、埼玉在住のトルコ出身者に関しても、支援団体の活動を中心に調査を行う予定である。 さらに、最終年度に入り、研究成果の発表のペースを上げていく必要性も感じている。当面、学会における口頭発表を予定している。
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