研究課題/領域番号 |
22K12607
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 大阪観光大学 |
研究代表者 |
山田 良治 大阪観光大学, 観光学部, 教授 (00135831)
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研究分担者 |
堀田 祐三子 和歌山大学, 観光学部, 教授 (40346250)
竹田 茉耶 島根県立大学, 観光学部, 准教授 (80825711)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 孤独病 / 地域貢献 / 大学教育 / 大学評価 / サービス経済化 / 孤独問題 / コロナ禍 / 観光の権利 / 余暇活動 / 観光行動 |
研究開始時の研究の概要 |
孤独問題は、新型コロナ禍の下でにわかに脚光を浴びている感があるが、実際にはコロナ 禍以前から世界的に深刻な社会問題として現れていた。余暇活動や観光の発展には、本来孤独禍に対抗的作用を及ぼす大きな可能性と社会的役割がある。コロナ禍に伴う観光の収縮は、図らずもこの観光の孤独禍に対するワクチン的機能を減退させることによって孤独禍を増幅することとなった。本研究は、以上のような問題意識の下、余暇活動・観光行動と孤独禍との関係を理論と実証分析の両面において解明し、余暇・観光論の観点から孤独問題を緩和・解決する方向性を展望することを企図している。
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研究実績の概要 |
地域の社会経済の大きな変化は、大学の地域貢献活動のあり方に従来とは異なる意義・役割を求めつつある。地域の変化を象徴するひとつの現象は、「孤独病」という社会的病理の蔓延であり、地域とのコミュニケーションにおいてこの問題への対応を欠かすことはできない。こうした状況に対する大学、とくに観光大学という特殊な大学がどのような関わり方をすべきかを分析した「地域の変容と『観光大学』の役割」という論文を月刊『社会教育』2023年7月号に発表した。関連して、8月10日に行われた「大阪観光大学教育シンポジウム」において、孤独に対抗するコンセプトとして「楽しむ力」を提示し、「豊かな人生を楽しむ力を育む―偏差値教育を超えて」と題する基調講演を行った。 同年12月10日の大学評価学会第65回研究会では、これらの研究成果を大学評価という観点からさらに内容を展開し、「楽力で育つ青年・大学・地域社会」と題する招待講演を行った。 同月20日に実施された「大阪観光大学創立記念学術シンポジウム」では、「サービス産業化する人間社会における大学の役割・・観光の大学の課題」と題する講演を行った。孤独問題やそれに対抗する概念としての「楽しむ」ことへの意識の発展が、サービス経済化する現代社会の必然的な産物であることを論じると共に、こうした時代における大学改革のあり方、とりわけそこにおける「観光学」の意義と役割を提示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
関連学会及びシンポジウムでの講演・投稿という機会を利用して、テーマに関わる一定の分析と課題の提示を行ってきた。しかし、本格的な資料・文献のサーベイの面では当初計画ほど進捗せず、これらを前提として予定したアンケート調査の企画と実施については、構想の段階にとどまっているため。
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今後の研究の推進方策 |
1)資料・文献の追加的収集とサーベイ 2)アンケート調査の企画と実施 3)これらを前提とした孤独問題への対抗概念としての「楽しむ力」をテーマとする論文または書籍という形でのアウトプットの公表。
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