研究課題/領域番号 |
22K12631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 帝塚山大学 |
研究代表者 |
姜 聖淑 帝塚山大学, 経済経営学部, 教授 (70511294)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高齢観光 / Learning Traveler / ライフステージ / アクティブシニア / 生活の質 / 価値創造 / サービスプロフェショナル / 日本型モデル |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者にとって観光行動は、彼らの生活の質の向上に効果的な手段であり、サービス現場では、多様化する高齢者観光客にどのように対応すべきなのか大きな変化が求められる。そこで、本研究では、高齢者(需要側)をより厳密に分析し、彼らのライフステージに合わせて、時系列に変化する余暇性向、旅行に対する期待感などの属性を抽出し、観光行動を類型化する。その上、高齢者マーケット拡大に対応すべき観光サービス人材(供給側)がどのような関係性を築くのか、価値創造プロセスを明らかにする。消費と生産の二つの側面から実態を分析することで、より科学的運営モデルの構築を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究は、高齢者(需要側)をより厳密に分析し、彼らのライフステージに合わせ、時系列に変化する余暇性向、旅行に対する期待感などの属性を抽出し、特性に合わせた観光支援政策を提案することが目的の一つである。そこで、本年度は、高齢者の知的・緒情的欲求、社会的欲求も多様化するなか、どのような対応が行なっているのかを現状把握を行った。また、文献レビューと旅行会社とのインタビューを整理し、いくつか日本の高齢者の行動特徴も整理した。さらに、カナダのフィールド調査を実施し、観光消費の主体としての高齢者観光の位置付けを明確しようとした。 調査からわかったことは、フィールド調査と国内・外の旅行会社とのインタビューを通して、日本の高齢者も団体から個人旅行へシフトしており、日本のシニアマーケットのサイクルもますます短くなっていくことが把握できた。今まで、団体旅行として扱われていたシニアマーケットに対する大幅な改革が必要となった。また、アメリカ民間企業が提案したRoad Scholarは”Adventure in life Learning”をスローガンとあげ、観光と教育を結合し、高齢者向けのビジネスを展開している。民間が構築した高齢者観光教育商品がカナダ全域に活発に実施されているが、今回のフィールド調査は調査期間に欧米に襲った悪天候に追われ、調査が予定通りには進めなかった。しかし、現地の調査から高齢者に対する意識が日本とは異なり、観光は社会との交流・体験の場としてその範囲を拡大しようとすること、また、全世界(グローバル)にネットワークを構築し、5500個の観光教育プログラムを保有し、多様化していく高齢観光に対応していることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、文献調査もフィールドインタビュー調査も実施できた。しかし、調査機関に悪天候で実際のシニア観光の現象が目で把握できず、次年度に改めて行うこととした。
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今後の研究の推進方策 |
新サービスとしてローグステイサービスの展開、Well-being向上を目的とした観光行動のあり方などについて、より深い調査と団体から個別へのシフトに伴う、サービスの変化、さらに、JINEM(宿泊・移動・観光名所を個別化するサービス)の登場の背景を把握し、1ヶ月以上、ゆっくり異文化の生活文化をたのしもうとして動きに伴うロングステイに特化したビジネスの実態を把握する。多様化していく高齢観光に対応すべき、より効率・効果的な高齢観光を育てていく仕組みづくりを考案する。
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