研究課題/領域番号 |
22K12639
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
MCKAY EUAN 神戸大学, 戦略企画室, 特命准教授 (50747540)
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研究分担者 |
金 智慧 早稲田大学, 人間科学学術院, 助手 (20883705)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | LGBTQ / ジェンダー / キャンパス風土 / 学生支援 / 大学教員 / LGBT |
研究開始時の研究の概要 |
近年、LGBT等の性的少数者への注目が高まり、権利擁護の動きが世界的に進みつつある。日本では、LGBTに関する法案の成立が見送られるなど国レベルでの権利擁護の歩みは遅々としているものの、自治体レベルや企業レベルでは取り組みが増えている。しかし日本の大学においてLGBTへの十分な理解や対応がされているとは言い難く、LGBT教員が抱える困難やニーズは未検討の課題である。本研究の核心を成す問いは「多様性に開かれた大学環境とはどのようなもので、それをいかに実現していくのか」であり、特にLGBT当事者の困難とニーズに焦点を当てる。
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研究実績の概要 |
本調査の研究1「LGBT当事者教員の困難とニーズ」において、「大学の施設に関する困難とニーズは何か」「同僚や学生など、大学内での人間関係においてどのような困難とニーズがあるか」を聞き取るための当事者教員インタービュー調査として、9名の教員を対象にオンラインインタビューを実施した。 2023年3月5日、早稲田大学にてオンライン/オフラインハイブリッド形式でシンポジウムを準備・開催し、約100名が参加した。全国の大学から当事者・研究者・学生支援者など計16名が登壇し、国内外の高等教育機関におけるLGBTQ+に関する状況についての研究発表や情報共有を行った。LGBTQ+を調査する研究者、当事者学生、そして学生支援を行う相談員などが参加したイベントとして、情報共有だけではなくコミュニティ育成にも貢献し、参加者からとても有意義だったと評価された。 上記のシンポジウムを含めて、東京大学・早稲田大学などで5回の研修会・発表会で研究成果の共有を行った。前調査と本調査で得られた知見を共有してきた。 2023年4月に東京代々木公園で開催されたLGBTQ+の祭典である東京レインボープライド(TRP)で大学ダイバーシティ・アライアンスとともにブース出展し、本研究の協力者を追加募集し、研究成果について情報発信を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前回の科研プロジェクト成果を広く共有するため、シンポジウムを企画開催した。その関係で教員インタビューが少し遅れているが、2023年度前半で完成する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度:前プロジェクトの研究成果を広く共有するため早稲田大学で開催したシンポジウムの報告書を作成して公開する予定。 これまで行った教員インタビューや東京レインボープライドやシンポジウムで得たつながりを活用し、10名程度の協力者を確保できた。これらの協力者を対象にインタビューを本年度前半に行う。テープ起こしや分析を本年度の後半に行い、発表を計画する。 研究2「コロナ禍以降の当事者学生の学校生活の変化」で計画しているコロナ禍前後の学生体験を比較する調査のために当事者学生インタビューを実施する。これらのインタビューは本年度後半を目標として実施する。 2024年度:当事者教員のインタビューデータを元に論文を執筆し発表する。また、次のプロジェクトの予備調査として大学において相談員として勤めている方約5名に対するインタビューを実施する。 2022年度に開催したシンポジウムと同様に、2024年度後半に全プロジェクトの研究成果を共有するシンポジウムを神戸大学にて実施する。
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