研究課題/領域番号 |
22K12690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
本間 睦朗 立命館大学, 理工学部, 教授 (70617183)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 光環境計画の様式 / 直接光と拡散光 / 有彩色光 / 光環境設計手法の変遷 / 建築様式 / 輝度分布 / 色分布 / 光の重心 / 光環境デザイン / 照明デザイン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、建築様式の歴史と変遷を、昼光や人工照明による光の扱い方(以降、光環境設計手法)の面から、解明を目指すものである。すなわち、光環境設計手法が建築様式の思想や文化とともに発展してきたことを定量的な解析結果も添えて示すことを目指すものである。 建築における昼光の採光手法が建築様式の変遷に則っていることを定量的な検証を加えて明確化し、人工照明の発展と様式に則った照明デザイン手法を、様式を代表する建築家の活用事例とともに分類整理し、今後の光環境デザインの参考となるものを策定する。
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研究実績の概要 |
光環境設計手法の変遷を、建築様式の変遷に照らし定量的な解析結果も交えて示すことを目的とする本研究において、23年度は欧州のロマネスク様式、ゴシック様式、モダニズム様式の宗教建築を中心として取材を行った。 石積みゆえに窓開口が小さく室内が薄暗いロマネスク様式において、窓開口からの昼光は印象的であり、さらに、エブラズマン形状の窓により直射日光の入射確率も増す(現地での窓の計測をもとにしたシミュレーションでも直射日光の入射確率が増すことを確認)。キリスト教の神学においては、光は重要な意味を有し、神の存在を知ることにつながる人間精神の象徴とされたとのことでもあるので、エブラズマン形状の窓により入射確率が増したこともあり、直射日光は神の存在を示すものとして、宗教建築において重用されたのではないかと考えた。 ゴシック様式では、建築構造の進歩による窓開口の拡大から空間内に昼光が入射しやすくなったとのことであったが、実際に内陣がゴシック様式で改修されていたヴェズレイのサント・マドレーヌ教会(身廊はロマネスク様式)の内部調査において、内陣の空間内の平均輝度が身廊の6~7倍程度であることを確認した。ロマネスク様式の暗い室内でこそ象徴性が表現できた窓からの直射日光は、ゴシック様式においてはステンドグラスを用いて有彩色光にすることで、明るくなった室内においても象徴性が維持できていることを確認した。内観の360度画像をもとにピクセル特性をCIE L*a*b*色度図にマッピングした結果からも内部の色使いが豊かであることが確認できる。 モダニズム期にはロンシャンの礼拝堂に代表されるように空間内を拡散光のみによる計画も見られるが、これは当時に広まった人工光源による影響も大きいと考える。 このように、光環境計画の様式の変遷は、直接光と拡散光の使い分けにあるのではないかと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一昨年のコロナ禍による遅れを、昨年度は他資金も活用して欧州の調査に出かけ、多くのデータを取得することができた。
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今後の研究の推進方策 |
さらに宗教施設を中心に調査を重ねる。そのうえで、調査結果の画像などをもとにした因子分析を含めた印象評価を行い、空間の特徴を印象面と光の定量値の検証から紐解いていこうと考えている。
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