研究課題/領域番号 |
22K12700
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
寺内 美紀子 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (40400600)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 地域コミュニティ / 遊休化施設 / 空き家 / 地域拠点 / 介護 / 公民館 / 地場産業 / 中山間地域 / 小規模多機能型 / モデル提案 |
研究開始時の研究の概要 |
中山間地域における過疎化・高齢化は中心市街地よりも進行が早く、買い物弱者・医療過疎、農作業や各種地域行事の担い手不足など、集落運営そのものが危機に瀕している。一方で、豊かな自然やそれらを生かした生活文化は貴重な資源であり、新規移住者にとっては地域のアイデンティティとして欠かせない。多様な生き方・暮らし方の提供はこれからの地方都市にとって重要な課題である。よって今後の中山間地域は、小規模で持続的なコミュニティ形成が重要な課題と言える。本研究では、遊休化施設のポテンシャルを見出し、集落運営、新旧融合に必要な地域拠点 “現代版みんなの万屋”の改修モデルを提案する。
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研究実績の概要 |
今年度は、①地域拠点施設の実態をいくつかの視点から捉え、②遊休化施設を地域拠点施設に改修した事例の調査を行った。 まず①地域拠点施設の実態の事例として1)地域生活・地域文化に貢献してきた古くからある施設のうち木造小学校、映画館施設に着目してこれらの空間構成を研究した。次に2)地域産業に基づいた地域拠点施設(宮川・飛騨川流域の製材所)、3)地域コミュニティに基づいた地域拠点施設(長野市における地域公民館)という二つの視点から調査分析を行い、研究論文としてまとめた。 次に②遊休化施設を地域拠点施設に改修した事例の調査として、1)空き家改修による「地域密着型通所介護施設」の利用実態、2)被災後の自主修繕というプロセスに着目して地域拠点の再生実態を調査した。以上は、地場産業、住民自治、介護、被災後のコミュニティという、地域拠点整備のキーワードであり、モデル提案に向けた前段階であると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度の計画は【遊休化施設のリストアッップ】であるが、その前提として地域拠点施設の実態把握を行うことにより、改修条件の整理を行うことができた。空き家、小規模施設、敷地内での増改築の把握は、遊休化施設が地域拠点に改修される条件を明らかにする試みであり、有効な知見が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、テーマ I として、遊休化施設のポテンシャル調査と共有化を計画しており、前年度で特定した地域公民館施設(公民館施設以外の施設運用、他施設との共同が多く、本研究の対象に該当すると判断)のポテンシャル(意匠面、立地環境面、耐久能力面)を分析し、中でも通勤圏中山間地域に立地する施設に着目し、空間構成と活動の関係を導く。結果を学会等に発表する。 令和5年度は、テーマII として、小規模多機能型地域拠点プログラム実施を計画している。令和4年度において2カ所の遊休化施設(元小学校、元事務所建築)を選別しており、音楽堂改修からこの2カ所に変更する。これらののポテンシャル(意匠面、立地環境面、耐久能力面)を分析し、拠点施設プログラムを一部実施することで、プログラム運営上の問題点、課題を明らかにする。
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