研究課題/領域番号 |
22K12701
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
柳 文修 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50284071)
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研究分担者 |
北村 尊義 香川大学, 創造工学部, 准教授 (20757637)
杉原 太郎 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (50401948)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 治療参加意欲 / 体験デザイン / フレイル / ヒューマンコンピュータインタラクション / 歯科診療室 / ヒ ューマンコンピュータインタラクション |
研究開始時の研究の概要 |
歯科の臨床現場において,高齢患者の増加による様々な課題が顕在化しつつある.高齢患者の中には歯周病を始めとした慢性疾患を有する者が多数おられるが,この患者たちは治療への主体的参加意欲が必ずしも高くない.患者は,歯科の治療を生命維持活動に直結しないと考えがちで主体的に参与することが少なかった.加えて,この分野では,患者の行動変容に改善をもたらすデザインについてはあまり注意が払われて来なかった.この領域で調査分析からデザインまで行うことで,体験デザインの新境地を拓く可能性がある.本研究が目指すのは,歯科診療における患者の治療意欲を引き出すデザインのあり方の検討である.
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研究実績の概要 |
本研究は,歯科診療室内で患者の主体的治療態度を引き出すための課題とデザイン要件を明らかにすることを目的としており,研究課題を,(1)患者の主体的治療意欲を引き出すためのニーズ調査・課題調査の実施,(2)調査結果をもとにしたデザイン対象と要件の決定,(3)体験デザインのプロトタイピングによる治療意欲の向上可能性の確認,の3点をとし,歯科診療における患者の治療意欲を引き出すデザインのあり方を検討するものである。 令和4年度は「観察と面接による主体的治療意欲向上のためのニーズ・課題の抽出」を進める予定であったが,新型コロナウイルス感染症対策のため,引き続き,外来患者数の抑制,来訪者の立入制限が継続されたため,一部で実施が難しい状況であった。特に,患者観察,インタビューについては実施不可となった。患者との接触が困難であったことから,模擬的に患者道線における各ポイント(受付,待合,病歴聴取,診断,検査,診察等)における問題点を抽出し,改善・解決策について検討を開始することとし,現在進行中である。 また,「患者の主体的治療意欲を引き出す」ことに関し,前提として,そもそも歯科受診に際し,治療意欲が低いか否かの検証を行う必要があるとの結論に至り,新たに受療契機・動機に関する調査を行うこととした。 研究期間中は県外への移動にも制限があったため,共同研究者とはオンラインミーティングを定期的に開催し(当該年度は17回),情報共有,進捗状況の確認を行った。 研究成果の一部については,関連学会である電子情報通信学会ヒューマンコミュニケーション基礎研究会(2023/03/02)にて報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症対策のため,外来患者数の抑制,来訪者の立入制限が継続され,患者診療時の観察とインタビューが実施不可となったため。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度には新型コロナウイルス感染症対策が緩和されることが決定しており,患者との接触は可能になると思われる。令和4年度に実施予定であった,診療室内での患者観察,インタビューを行っていく予定である。しかし,今後の感染状況によっては病院において引き続き,何らかの対策を継続,強化する可能性もあるため,注視する必要がある。 現時点では患者観察,インタビューの実施が困難となる可能性も否定できないため,代替策として,模擬的環境下での医療面接を行うことを検討している。
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