研究課題/領域番号 |
22K12749
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
廣瀬 健司 北海道大学, 人間知・脳・AI研究教育センター, 博士研究員 (30706768)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 長さ比較課題 / 視角 / 心的視覚イメージ / 外受容感覚 / 内受容感覚 / 島皮質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,今目の前には無いものをまるで見ているかのように心の中に作り出すはたらき(イメージ)と,心臓などに由来する内受容感覚の関係を検討する。イメージを形成すると,外受容感覚の処理過程が活動すること,加えて,外受容感覚と内受容感覚の統合に関わる島皮質が活動することも知られている。よって,イメージの外受容感覚に関わる処理過程が心拍の影響を受ける可能性が考えられる。この点を検証する。
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研究実績の概要 |
令和4年度は実験刺激の詳細を決定するための情報収集と,実験プログラムの作成・実行のための環境整備を行った。 実験刺激について:本研究で実施する2線分の長さ比較課題の実験刺激作成のため,情報収集を行った。先行知見(Freyd & Finke, 1984)には刺激の大きさ(視角)の情報の記載が無いため,現在も研究活動を続けている筆頭著者に電子メールで問い合わせをしたところ,現職に就くにあたり大学を移動した際,当該の実験の資料は全て破棄しており,刺激の大きさについては不明である旨返答をいただいた。そこで,上記先行知見を引用している論文を調査したが,同様の課題を行なっている研究は無いことが分かった。 環境整備:実験プログラムを実行するコンピュータを調達し,刺激操作及び提示と反応取得などを行う実験プログラムの作成と,実験実施のための環境構築に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
実験刺激の大きさを決定するための,明確な基準となるような先行知見は無いことが分かった。実験プログラムを作成・実行する環境が整った。 遅れが発生しているのは以下の理由による。 令和4年3月に広島大学での職が打ち切られたため,令和4年度は7月まで求職活動に専念しなければならなかった。研究にエフォートを割くことができるようになったのは就職した8月以降となったため,当初予定よりも進行が遅れることとなった。 先行知見の実験刺激の情報が散失してしまっている点も想定外であり,先行知見の精査が必要となった。 また,半導体不足の影響と,購入先の生協の確認ミスで,実験プログラム作成・実行のためのコンピュータの調達が当初予定よりも大幅に遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
上記の通り,実験を実施するのに必須の刺激の大きさの情報が,先行知見等からは得られなかった。そこで令和5年度は,まず,やや探索的に予備実験を行い,上記先行知見と同様の結果が得られる刺激条件などを決定する。 その実験結果を元に,心的視覚イメージの効果を検出しうる実験条件を探索する。確定された実験条件に基づき,課題と同時に心拍を測定し,イメージの効果が心拍によってどのような影響を受けるかを検証する実験を実施する。
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