研究課題/領域番号 |
22K12760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
北村 成史 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (50624912)
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研究分担者 |
石田 孝宣 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00292318)
亀井 尚 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10436115)
多田 寛 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (50436127)
金野 智浩 東北大学, 薬学研究科, 教授 (80371706)
権田 幸祐 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80375435)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ナノ粒子 / 光線力学療法 / 光増感剤 / DDS / 両親媒性ポリマー |
研究開始時の研究の概要 |
ZnPcは光増感剤としての機能に加えてがん遺伝子のグアニン四重鎖構造に特異的な結合能を持つことが知られている。PDTの治療効果を最大化するには、光増感剤が目的の腫瘍組織まで送達され、かつ十分な量の薬剤ががん細胞内部の遺伝子と相互作用する距離に到達する必要がある。本研究では、臨床で安全性が確立しているMPCポリマーの1つPMB30Wをナノ粒子化し、粒子内部にZnPcを内包化させることで腫瘍組織内のがん細胞への特異的な集積を実現させる。PMB30Wナノ粒子の性質としてがん細胞への取り込み効率が高い特徴が見られ、従来よりも効果的に薬剤をがん細胞内部の遺伝子まで送達させることが可能と期待される。
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研究実績の概要 |
当初予定していた通り、ポリマーに内包させる候補薬剤について、いくつかの条件で検討し、有望な光増感薬剤の候補を絞り込むことができた。さらに、内包の条件についても検討を行い、細胞実験において、効果を確認した。絞り込んだ候補薬剤のうち、もっとも効果の高い薬剤について、複数の条件で追加検討を行い、より効果の高い条件について、絞り込むことができた。効果のメカニズムについて、詳細に検討するため、遺伝子解析も行っていくことを予定している。これらの結果次第により、これまでに候補にあがらなかった薬剤についても、検討を行いたい。 現在、得られた知見を元に、特許出願の準備中であり、詳細の記載は差し控えるが、当該技術について、現時点での事前調査においても新規性・進歩性の確認が取れている。出願にあたって、動物実験を含めて、いくつか詳細な追加データを取得する実験を行っている。特許の出願時期に合わせて、当該成果について、学術論文として国際誌に投稿する予定である。また、いくつかの学会において、特許申請に影響が出ない範囲で当該研究成果についての報告も行っており、守秘義務契約を交わした状況での個別の議論においても、学外研究者から高い評価を得ている。また、学際領域での活発な議論により、現在、当該技術をさらに発展させ、複数の機能を持たせた技術の開発に着手している。予備的な検討において、すでに良好な結果が得られており、現在、企業および、他大学との共同研究の交渉を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
有望な光増感薬剤の候補を絞り込むことができており、さらに、内包の条件についても検討を行い、細胞実験において、効果も確認できている。現在、得られた知見を元に、特許出願の準備中であり、詳細の記載は差し控えるが、当該技術について、現時点での事前調査においても新規性・進歩性の確認が取れている。以上のことから、概ね当初の予定にそって進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
現在、特許申請を準備している技術に加えて、これを応用した技術について、現在着手しているところである。特許申請の都合上、詳細の記載は差し控えるが、両親媒性ポリマーのナノ粒子を用いた、DDS技術を応用し、複数の機能を持たせた薬剤の開発を予定している。
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