研究課題/領域番号 |
22K12762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
舞草 伯秀 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任助教 (80631069)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | MRI / Alzheimer disease / Harmonize / Harmonization / Machine Learning / 発症予測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では, アルツハイマー病(AD)に関連する複数の画像データベースから約5000人のMRI脳画像を取得し, 機械学習によるAD・軽度認知障害(MCI)の自動判別, MCIからADへの発症予測を行う. 機械学習モデルの構築時にHarmonizationによりSite Effectを補正することで, より高精度かつ汎化性の高い機械学習モデルの構築が可能となることが期待できる. 機種に依存しない学習モデルの構築による早期の発症予測は, 早期の介入を可能とし有用である。
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研究実績の概要 |
J-ADNIおよび米国ADNIから認知症・軽度認知障害・健常群のT1w MRIデータの取得を行い解剖学的脳部位への分割および体積解析を行った。既存の1200名の健常者から得られた脳体積値をもとに、年齢、性別、MRIの磁場強度の影響を考慮したHarmonized Z scoreを取得した。各同一被験者の縦断データから脳体積変化率取得アルゴリズムを適応し、各時点の脳体積変化率を求めた。求めた脳体積変化率をもとに各時点のHarmonized Z-scoreを求め、一般線形混合モデルによりZ-scoreの縦断的変化に基づく群間比較及びApoEとの関連を調査した。Harmonized Z-scoreおよびその変化率、年齢、性別、初回MMSE点数を用いて機械学習法により軽度認知障害からアルツハイマー病への発症郡とそれ以外の識別を行った。 一般線形混合モデルによるZ-scoreの変化率に関して、先行研究と同様の部位に有意差が見られた。特に軽度認知障害からアルツハイマー病への発症郡とそれ以外での比較では横断的な比較に対して、有意差が得られる脳領域が増大するという結果が得られた。機械学習によるアルツハイマー病の発症予測の予備的検証では、アルツハイマー病の発症以前の脳MRI画像をもとにしたHarmonize Z-scoreの縦断的変化を用いることによりAUC=0.82の結果を得ている、 入力パラメータや機械学習のハイパーパラメータの最適化により、本結果はさらに向上するものと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
統計学的な初期解析が終了しており、先行研究と一致した結果が得られた。 機械学習によるアルツハイマー病の発症予測に関して予備解析を行っており、当初の研究計画に準じた進捗が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度まで得られた結果をもとに、本年度は入力パラメータおよび機械学習のハイパーパラメータの最適化を行う。 これにより本研究の予測精度の向上が期待される。 得られた最終結果をもとに、論文発表および学会発表を行う予定である。
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