研究課題/領域番号 |
22K12767
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
米津 圭佑 大分大学, 医学部, 病院特任助教 (60926187)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 心外膜脂肪 / ブルガダ症候群 / 心室細動 / 炎症 / 不整脈 |
研究開始時の研究の概要 |
造影CT検査を用いた低侵襲な検査で,右室流出路の心外膜脂肪の量及び質の解析を行い,ブルガダ症候群患者の心室細動発生リスクを予測することが本研究の目標である。
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研究実績の概要 |
ブルガダ症候群患者における右室流出路周囲の心外膜脂肪が、右室流出路の心筋に対して炎症や線維化といった器質的変化を惹起し、心室細動の発生に関与しているのではないかという仮説を証明するために本研究を行っている。当院で一定期間フォローしたブルガダ症候群患者は82名であった。先行研究から、健常群では心外膜脂肪の脂肪減衰率は正常パターン(低い勾配)を示し、疾患群では心外膜脂肪での炎症や線維化を反映して、脂肪減衰率が高値(高い勾配)と考えていた。65名の解析可能なCT画像があった。心外膜脂肪量、右室流出路のCT値、心外膜脂肪のCT減衰率の計測予定であったが、右室流出路心筋が脂肪変性していると心外膜脂肪との境界が不明瞭であり、脂肪減衰率での評価は困難であり、心外膜脂肪と心筋のCT値での比較の方針に切り替えた。臨床データの収集(バイタルサイン、病歴、内服薬、家族歴、遺伝子検査、12誘導心電図検査、ホルター型心電図検査、心エコー図検査、心臓核医学検査、心臓自律神経検査、心室遅延電位検査、薬剤負荷試験)と定期的なICDデバイスからの不整脈イベントの評価を行い、心電図のP波と心室細動発生の関係性を、第88回日本循環器学会学術集会で報告した。 当初の予定通り、CT結果と臨床イベントの関係を証明する予定である。CT検査を用いた低侵襲な検査で、右室流出路の心外膜脂肪の量及び質の解析を行い、ブルガダ症候群患者の心室細動発生リスクを予測できるシステムを確立したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ブルガダ症候群患者のCT画像解析は予定数の65名に到達した。ほぼ全例のCT画像解析は終了した。右室流出路の心筋は薄く、心外膜脂肪との境が一部不明瞭であり、特に撮影日が昔の症例は画質の関係で脂肪減衰率の測定が困難であった。COVID-19パンデミックが解除されたが、2023年度の無症候性ブルガダ症候群疑い患者の紹介は僅か10名であり、例年の半分以下であった。そのため新規症例が極めて少なかった。 ラビットの心外膜脂肪量の測定とストック血清での炎症・線維化マーカーの評価は進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
今後はCT画像と不整脈イベントの関係の統計解析、論文作成、学会発表を行いたい。 ラビットの心外膜脂肪量の測定とストック血清での炎症・線維化マーカーの評価も進めていきたい。
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