研究課題/領域番号 |
22K12775
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
神原 裕行 東京工芸大学, 工学部, 准教授 (50451993)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 計算論的神経科学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,基本的な体の動かし方を一から学習する脳内の情報処理メカニズムの解明を目指し,1) 3次元空間内を動く腕の筋骨格モデル,および,深層ニューラルネットワークを導入した運動学習モデルを用いた到達運動計算機シミュレーション, 2) ヒトの到達運動時に身体運動及び筋活動の計測実験を行う.これらを通じて,到達運動という基本的な運動ができるようになる過程において,筋シナジーと呼ばれる複数の筋肉の協調活動が形成される過程を計算論的に明らかにすることを目指す.
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研究実績の概要 |
ある目標に手を伸ばす到達運動は、成長過程において、運動精度や動きの滑らかさが上達することが知られている。本研究では、到達運動に関する体の動かし方を一から学習する脳内の運動学習メカニズムのモデル化やヒトを対象とした運動計測と解析を行い、筋シナジーと呼ばれる複数の筋の活動に内在する協調関係が形成される過程を明らかにすることを目指す。具体的な研究課題として、以下の二つの課題を設定する。まず、三次元空間内の任意の目標に対して手先を到達させるための複数の筋への運動指令を自律的に学習する到達運動学習モデルの構築と計算機シミュレーションを行う(課題1)。次に、到達運動学習モデルの妥当性を検証するため、モデルが予測する筋シナジーの特徴が実際の運動中にも観測されるかを確かめる(課題2)。2023年度は、課題1に関して、三次元空間内の到達運動学習アルゴリズムに深層強化学習を導入するための検討、及び、MATLABを用いたプログラム開発を進めた。また、課題2に関して、成人被験者を対象とした三次元空間内の到達運動中の身体動作や筋活動を計測するための実験環境及びプログラムの開発を行なった。また、計測された筋電信号から筋シナジーを非負値行列因子分解を用いて抽出するための解析プログラムの開発を行うとともに、実際のデータ解析を実施し、プログラムが問題なく動作することを確かめた。また、2022年度までに開発した到達運動学習モデルに関する研究成果を含む国内学会を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度に、研究代表者がこれまでに提案してきた運動学習モデルを用いた三次元空間内の到達運動学習に関する予備的な計算機シミュレーションを実施したが、実際のヒトの到達運動と比較して精度が高くないことがわかった。これを受けて今年度は、三次元空間内の到達運動学習に深層強化学習を導入するためにMATLABを用いたプログラムの開発を行なったが完成には至らず、大規模な計算機シミュレーションが未実施となってしまっている。一方、ヒトの被験者を対象とする三次元空間内の到達運動中の身体動作や筋活動を計測するための設備やプログラムの開発を進め、実験環境の整備を行なった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、深層強化学習を導入した到達運動学習モデルを用いた計算機シミュレーション用プログラムを完成させ、計算機上で実現される到達運動の精度の改善を図る。なお、運動精度の改善が進まない場合は、学習初期の筋活動がある程度高い状況になるようにニュラールネットワークの重みの初期値を設定する予定である。これは、過去の研究において、筋肉の同時活性度を高めた状態からの方が運動学習が成功する可能性が高いことが示されているからである。また、成人被験者による到達運動中のモーションキャプチャおよび表面筋電信号の計測実験を実施し、運動中の腕の動きや筋活動の計測を行う。そして、計算機上で実現される到達運動の軌道や筋活動の特徴を、計測実験で観測されたものとの比較を行い、到達運動学習モデルの妥当性の検証を行う予定である。
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