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水溶性二相培養液の浮遊培養によるオルガノイド形成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K12790
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分90110:生体医工学関連
研究機関東京電機大学

研究代表者

矢口 俊之  東京電機大学, 理工学部, 教授 (70385483)

研究分担者 大越 康晴  東京電機大学, 理工学部, 准教授 (10408643)
加藤 綾子  三条市立大学, 工学部, 教授 (30318159)
村松 和明  東京電機大学, 理工学部, 教授 (90408641)
住倉 博仁  東京電機大学, 理工学部, 准教授 (20433998)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2022年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードオルガノイド / 浮遊培養 / 水性二相系 / スフェロイド / 微小重力
研究開始時の研究の概要

臓器の再生や,臓器の構造を一部再現し,その機能を備えた細胞組織は,複数の種類の細胞からなる立体的集合体である.それを作製するには細胞を三次元的に配置,培養し,“三次元組織”として形成する必要がある.本研究では,水溶液でありながら"水と油"のように分離する水性二相系(Aqueous Two Phase System, ATPS)法を用い,細胞を高密度に培養液中に浮遊した状態で培養することで細胞凝集塊を形成することを目指す.また,それを部品としてブロックのように三次元的に組み立てて培養することでオルガノイドが構築可能かを検証し,その組織形成過程を解析して新たな知見を得る.

研究実績の概要

再生医療とその周辺技術は急速に発展しつつあり,一部では臨床応用もされている.また,近年ではスフェロイドやオルガノイドを創薬分野で応用する期待も高まっている.これらのニーズに対し,スフェロイドやオルガノイドを簡便に,再現性よく,産業応用(大量生産)も可能な,さらに細胞組織としての機能を備えた状態で形成する手法の確立が求められている.そこで本研究では,接着性細胞の局所的高密度浮遊培養によるオルガノイド形成法の確立を目指す.これまでに我々は水溶性にも関わらず“水と油”のように分離する水溶性二層培養液(Aqueous Two Phase System, ATPS)を用い,細胞の平面培養と二次元パターニングに関する報告をしてきた.この二層に分かれる培養液を用いることで,接着性細胞を液体中の液滴内に高密度に閉じ込めた状態で浮遊培養を行うことで相互接着を促し,それによってスフェロイドを形成する.さらにそのスフェロイドを複数個融合させることによってオルガノイド形成を目指す.本手法によりオルガノイドの新たな構築技術が開発されれば,再生医療に向けた細胞組織・臓器の再生や,創薬分野における薬効スクリーニングやテーラーメイド医療等にも有用であると考える.
計画初年度では,浮遊培養システムの新規試作を行い,それを用いたスフェロイドの試作を行った.また,ATPS培養液の基本特性評価として,分子量,濃度,混合比等について検討した.浮遊培養システムについては細胞懸濁液滴を撮影した連続画像を解析することによりポンプシステムの制御を可能とした.これにより,スフェロイドやオルガノイドを数日~数週間程度,安定的に浮遊培養させることが可能となるが,今後はATPS培養液の時間に対する安定性を確認しつつスフェロイドやオルガノイドを形成し,その機能評価を行う予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度には二相系液体の浮遊培養部分に対する流体力学的解析を実施する予定であったが,液体の中の液滴内部に懸濁された細胞をシミュレーションするための流体力学的モデルは一般的な手法で解析するのが困難であることが現在までの文献調査で明らかとなった.今後,数値流体解析を行うためのソフトウェアであるOpenFOAMについて習熟し,よりシンプルなモデルで浮遊培養について培養の時間効率化についての解析を実施する予定である.

今後の研究の推進方策

基本的な計画に変更の必要性は無い.初年度に構築した浮遊培養システムを用いたスフェロイド形成を実施して,システムの完成度を高めつつ,スフェロイドサイズのコントロールや形成されたスフェロイド自体の分析・評価を行う.また,スフェロイド同士を融合させる基礎実験を行い,細胞組織として機能を備えたオルガノイド形成の基礎実験を行ってゆく予定である.

報告書

(1件)
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 水性二相系を用いた浮遊培養システムでの細胞凝集塊形成の検討2023

    • 著者名/発表者名
      根岸龍之介,川村世奈,松澤秀哉,住倉博仁,大越康晴,加藤綾子,矢口俊之
    • 学会等名
      第32回ライフサポート学会フロンティア講演会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 水溶性二相系培養液を用いたスフェロイド形成の試み2023

    • 著者名/発表者名
      矢口俊之,後藤優佑,村松和明,大越康晴,住倉博仁,加藤綾子
    • 学会等名
      第22回日本再生医療学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2023-12-25  

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