研究課題/領域番号 |
22K12827
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
前原 美樹 東海大学, 医学部, 特定研究員 (40794102)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | エクソソーム / miRNA / 再生医療 / 関節治療 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は多指症由来軟骨細胞シート(PDシート)による関節治療を目指した臨床研究を実施し、安全性と治療効果を確認した。また、PDシート放出ExosomeとPDシートの軟骨組織修復能の関係に注目し、軟骨修復能の高いPDシートのみに高発現するExosomal miRNAを同定し、標的遺伝子への軟骨同化作用や関節内炎症抑制作用を明らかにした。本研究では、既に特定したExosomal miRNAのターゲット遺伝子の解明と、関節治療に有効なmiRNAを選択的に内包させたExosomeの軟骨修復や関節内炎症抑制効果の検証を通じ、Exosomal miRNAによる関節疾患に対する新規治療法開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、関節疾患の治療に有効なmiRNAを効率的に内包したExosome治療薬開発の可能性を探索することである。1年度目には、治療薬候補として同定されている2種類のmiRNA(miR-141-5p, miR-4700-5p)の作用メカニズムとして、軟骨変性の誘導抑制効果や、炎症の抑制や血管新生抑制等の関節内環境改善効果を有することを明らかにし、特により高い治療効果が期待できる可能性の高いmiR-4700-5pの標的遺伝子をとして4種の遺伝子を同定している。今年度は、特定のmiRNAを効率的に内包したExosome治療薬(改変Exosome)の開発研究として、Exosome産生細胞と、改変Exosomeの作成方法を決定する計画であった。まず、Exosome産生細胞の検討を行った。本研究では、治療薬として改変を施したExosomeを作成する計画だが、方法としてExosome産生細胞に改変を施すpost-loading法について検証した。当初の計画では、多指症由来軟骨細胞をExosome産生に用いる予定であったが、初代培養細胞に対する遺伝子改変の難しさから、HEK293T細胞由来Exosomeの利用の可能性について検証し、軟骨細胞や滑膜細胞への移行性が確認できた。現在、各細胞から抽出したExosomeの標的細胞への内容物送達効率の比較にも着手しているが、2023年11月より産前産後休暇及び育児休暇取得のため、研究を一時中断している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年11月より、産前産後休暇及び育児休暇取得のため、研究を一時中断している。同定したmiRNAと標的遺伝子とのペアリングについて、ルシフェラーゼレポーターアッセイによる標的遺伝子のmRNA翻訳抑制確認を実施する予定であるが、実験系の確立に時間を要しており、未実施である。
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今後の研究の推進方策 |
miRNAを効率的に内包したExosome治療薬(改変Exosome)の開発研究を進める。具体的には、Exosone産生細胞と、改変Exosomeの作成方法を決定する。さらに、ルシフェラーゼレポーターアッセイによるmRNA翻訳抑制の確認試験について早急に実施する。最後に、miRNAによる翻訳抑制の確認できたmRNAに対し、改変Exosomeを用いた翻訳抑制が可能かをin vitroにて確認する。
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